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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編 第1話「道導(みちしるべ)」
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ないはずの三人分のパンケーキがあった。
「おぉ、パンケーキじゃん」
「親父さんのパンケーキ上手いよね」
「親父さんに礼言わなきゃ」
「あぁ、いいよ親父照れ屋だから」
三人に礼は言わなくていいよ手を振った。
「それより早く食え冷めちまうぞ」
早く食べるよう進めるので三人はナイフとフォークを持って一口サイズに切ったあと自分の口に運んだ。
「うーん、甘い」
「この味だよ。めちゃうめー」
「流石、親父さんのパンケーキ。世界一だな」
三人は次々と口に頬張るほど食べていく。
加埜はテーブルに伝票を置くと奥に帰って行った。
食べる途中で天桐は、テレビの内容が気になり画面に顔を向ける。
「では、黒森峰女学園1年生の西住まほさんにインタビューしたいと思います」
リポーターがインタビューする一人の女子生徒にマイクを向けた。
「おい、どうした?」
「え?いや、なんでも」
矢元も天桐が見ているテレビを見る。
「戦車道か。そういや、俺の従兄妹が戦車道してるんだよな」
「へぇー、戦車に乗るって凄いね」
城ノ崎は口に付いた生クリームを拭きながら言う。
「なんだ。お前、戦車道やりたいのか?」
加埜がいつの間にか戻ってきていた。
「戦車道は女がするもんだ。俺達、男には関係ねー話だよ」
「わかってるよ」
そう答えたが、再びテレビに顔を向けた。
「それでは、次はバレーボールの話題です」
戦車の特集が終えると天桐はパンケーキに食べ始めた。
三人がパンケーキを全て食べ尽くすと、
約束通り天桐が皆の分を払い三人は店を出た。
「じゃあ、塾だから」
「俺もバイトだからまた明日な」
城ノ崎と矢元は用事があることを天桐に伝え別々の方向へと歩いていった。
「あぁ、明日な」
天桐は、そこで二人と別れた。


天桐が10分程歩いて行き、2階建てのアパートがある敷地に入った。
彼はこのアパートの2階で一人暮らしをしている。
彼の両親は、今はこの町とは違う東京都内に住んでいる
父親は公務員で、母親は専業主婦兼合気道の先生をやっている。
一人暮らしをしている彼は、その両親の仕送りで生活をしているのだが、お金を増やすためにバイトをしたこともある。
だが、そのバイトで少し問題が起こり今はバイトを全くしていない。
天桐は、階段を上がり203号室の鍵を開けて部屋に入った。
部屋は和室の7畳間で、台所にシャワー風呂にトイレがあり、ある程度快適ではある。
リュックを机に置き、制服を脱いで部屋着に着替えた。
置いたリュックから教科書や貰った進路希望の用紙を取り出しリュックを机の横に置いた。
次に、机に置いてあるノートパソコンを開き電源をつけた。
日課の1つであるパソコンでメールにニュースなどを少し確認し、気分転換で音楽を聞いたり動画を見た
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