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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編 第1話「道導(みちしるべ)」
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?あいつらも先週、進路相談してたでしょ」
「あいつらは、ほぼ決まりかけている。明日あいつらと面談して決まるだろう。で、問題はお前だ。」
「チッ。くそ、あいつらもか」
舌打ちをする天桐に先生は、
「もう、この春でお前は高校3年生になったんだ」
「そうですけど。」
「3年連続でお前の担任になったからこそお前のことはよく分かる」
「はぁ」
「それに、お前の成績なら私立の大学も行けるだろ。運動も出来るお前ならハードな仕事とか出来るぞ。どうだ?」
「いや、進学も考えたんですけどね」
と窓の外を再び見ると
「けど、俺はほんとにまだ決まらないですよ。自分の心に響くものが中々見つからないんですよ」
途方に暮れた顔をする。
「じゃあ、お前の心に響くものって一体どういうものなんだ?」
「そ、それは。心から熱くなれるものですかね。自分の存在意義が見出だせたらそれでいいです」
「で、それが見つからないまま卒業になると」
「いや、それは。そうはなら・・・」
途中で言葉を止めるとそこから沈黙してしまった。
「ハァー。」
溜息をつく先生は机に置いてあるファイルから1枚の紙を差し出した。
「ほら、この進路希望用紙に来月までにちゃんと書いてこい。帰っていいからじっくり考えろ」
「・・・はい」
そういい紙を受け取った天桐はリュックに入れた。
「今度は、白紙で出すなよ」
「あぁ、分かりました。来月までには、絶対書いて出しますから」
と言い席を立ち荷物を持って廊下に向かう。
「もう3年生なんだ。早く自分の道を見つけてご両親を少しは安心させてやれ」
「はーい。先生も、もう30なんだから早くお嫁さん見つけてお母さんを安心させないと」
「余計なお世話だ。さっさと帰れ」
「はいはい、さようなら」
教室を出ていった。すると、先生は少し切ない顔をし、
「あいつはやる気さえ出れば凄い奴なんだがなぁ」
夕日を見た。


時刻は既に夕方の5時半を回っていた。
天桐が、一階の下駄箱で上履きから外靴に履き替えた天桐は校門に向かった。
天桐が向かう校門には二人の生徒が立っていた。
その内一人は、天桐の姿を確認すると
「あ、来たよ竜二」
もう一人の生徒の肩を叩いた。
「はぁ、やっと出て来たか士良(しろう)
竜二と呼ばれた生徒はヘッドホンを耳から外した。
「おう、わりーな待たせちまって賢太、竜二」
天桐は二人の元に駆け寄った。
「お前が遅いから入れた曲の半分も聞いちまったよ」
「仕方ねえだろ。思った以上に先生との話が長くなっちまったんだから」
「で、先生とちゃんと話したの?」
「あぁ、まぁなんとなくな」
この二人は天桐のクラスメートであり友人である矢元竜二(やもとりょうじ)と城ノ崎賢太(きのざきけんた)である。
二人は、天桐
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