第02話:落第騎士vs紅蓮の皇女
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
《デバイス》を幻想形態で展開!』
「傅きなさいッ!《妃竜の罪剣》――!!」
「行くよ、《陰鉄》」
両者が固有霊装を展開し構える。
距離はおよそ10メートル前後。戦意を滾らせるステラと、対照的に静かに佇む一輝。
そして二人の緊張が最大に達したその瞬間――
『Let's Go Ahead !!』
いつの間にかステラの目の前に現れていた一輝が、一輝へ向けて突貫しようとしていたステラの足の甲を踏みつけていた。
「なっ――!?」
「状況判断が遅いよ」
「ぐっ」
そして、出鼻を挫かれ唖然としているステラの胴を、一輝の容赦ない峰打ちが襲う。かろうじてステラは妃竜の罪剣を軌道に挟み込み直撃を免れるが、想定外の威力に体勢を崩す。
本来なら自分から後退し威力を殺すところだが、一輝に足を踏まれているのでその場から動けない。
「こんのッ―!」
更にステラが一輝に向けて妃竜の罪剣を振るう時には既に一輝は離脱しており、数メートルも距離をとっている。
「(速い!目が追い付かない!)」
「悪いけど、様子見はしないよ。完封するつもりで挑ませて貰う」
「っ、それはこっちのセリフよ!」
そして一輝は自分へ向かって突貫してきたステラを迎え撃った。
一方、ギャラリーはというと混乱に満ち溢れていた。
――おいおい、AランクとFランクの戦いだろ!?どうなってんだこれ!
――嘘、まさかFランクが...
そんな声が入り混じる中、審判を務めている黒乃も驚きと疑念で思考が埋め尽くされていた。
「あれは――いや、でもしかし――」
「おいおいくーちゃん。こういう面白いのは私にも教えてくれないと――」
「おい寧音、あれは《抜き足》か?」
「…いや、多分違うね。少なくとも、私にはそうは見えないよ。」
「そうか。」
破軍学園の臨時講師にして現役の世界ランク3位で《夜叉姫》の異名を持つ彼女、西京寧音。彼女は《闘神》の異名で知られる南郷寅次郎の弟子で、《抜き足》と呼ばれる技術の使い手である。
彼女が《抜き足》でないというのならば、実際に一輝は《抜き足》を使っていないのだろう。つまり――
「寧音。お前はあの速さに覚えはあるか。」
「…そんなん、聞くまでも無いっしょ。ありゃあ間違いなく、《比翼》だよ。」
世界最高の剣士、《比翼》のエーデルワイス。彼女が扱うゼロからMAXまでの瞬時加速。それを一輝が使っている。
「何故使えるのか...後で問いただす必要がありそうだな。」
「ま、素直に教えてくれるといいけどね。ただまあ、それ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ