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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第106話
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きの話は本当なんですか?シュミット博士―――あなたが”機甲兵”を開発したというのは。」

目の前の人物が”機甲兵”を開発した人物である話を思い出したリィンは真剣な表情でシュミット博士を見つめた。



「そうだ―――カイエン公に依頼されてな。あやつの所有していた古の機体、”蒼の騎神”オルディーネ―――そして”結社”とやらの人形兵器。それらを参考に、ラインフォルト社の技術力でも量産可能な基本フレームを設計した。数タイプの設計図を引き、数ヵ月前には”ドラッケン”試作機の完成くらいは立ち会ってやったな。……それが一体どうした?」

「……あなたは……」

貴族連合の企みを知っていて自ら開発に関わり、罪悪感も見せないシュミット博士に怒りを抱いたリィンは厳しい表情でシュミット博士を睨んだ。



「ふう……リィン君。この人には何を言っても無駄だよ。興味を持ったものを設計し、完成させることばかりに熱中してその後の事は知らんぷり。あの”列車砲”や君達がノルドで見たという導力波妨害装置も彼の”作品”さ。」

「……そんなものまで。」

「フン、己の知的好奇心を満たさずして何が技術者か。その後、どう使うかは使う者が考えればいいのだ。」

「まったく……本当に相変わらずだよ。こういう所についていけなくて、結局、士官学院を選んだんだけど。」

シュミット博士の答えを聞いたジョルジュは呆れた表情で呟いた。



「……何となくわかるような気がします。そういえば……ジョルジュ先輩は何故シュミット博士のところへ?」

「ああ、それが本題だ。実は、博士から何かヒントが得られないかと思ってね。”灰の騎神”の武器について。」

「あ……!」

ジョルジュの言葉を聞いたリィンはパンダグリュエルで対峙したクロウの自分への忠告を思い出した。



―――余計な世話ついでに忠告だ。そろそろ”得物”も何とかしろ。お前の”八葉一刀流”―――刀抜きで真価を発揮できんのか?



武装でばいすノ選択ハ重要―――――起動者(ライザー)トノ相性ニヨッテ戦闘効率ガ飛躍的ニ上昇スル――――



「ジョルジュから話は聞いた。お前達”蒼の騎神”と戦うための武器を欲しがっているそうだな?袂をわかったとはいえ、一時は弟子として面倒をみた仲だ。設計の相談くらいなら乗ってやらんでもない。」

「それじゃあ……”灰の騎神”の武器を作っていただけるんですか!?」

「結論を急ぐんじゃない。手伝ってやってもいいが、一つ条件がある。」

「”ゼムリアストーン”―――リィン君はその名前に聞き覚えはないかい?」

シュミット博士の説明を捕捉するかのようにジョルジュは真剣な表情でリィンに問いかけた。



「ゼムリアストーン……
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