冴島 大河
第二章 裏切者
第三話 信じていた者
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真島が犯人。
そう思っていなかったからこそ、盲点だったのだ。
「真島さんは、裏で宮藤と繋がっていたようです」
「あの時からか……」
大阪で宮藤が接触してきた時、真島は迷っていた。
吐き捨てて帰ったあの言葉も、虚勢だったのだろうか。
真島の裏切り。
それは冴島にとって、ショックなニュースだった。
「冴島さん、手を組みませんか?」
「何やと?」
「一時的な共闘の為に、手を組みたいのです。真実を見極めるために、一緒に6代目を助けに行きましょう」
真実を見極める。
それは真島が、本当に裏切ったかどうかを見極めようという誘いだった。
隣を見ると、やる気満々の麻田と静かに俯く秋山の姿が。
見極めるにせよ、6代目は絶対に助けださなければならなかった。
「あてはあるのか?」
「それは……」
足立が話そうとした瞬間、冴島の胸ポケットから何かの音が鳴る。
少し驚きながらも胸ポケットに手を突っ込み、取り出したのはスマホだった。
「携帯持っとらんと、何かと不便やろ?」
そう言った真島が渡してくれた物だった。
慣れない手つきでスマホを触ると、冴島に少し笑みが溢れる。
「居場所がわかった。東城会の本部や」
灯台下暗し。
当たり前に存在する場所だからこそ、あまり注意の向かない地だった。
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