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造られた神
3部分:第三章
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はそれからも己に逆らう者がいると見ると容赦なく子供達を焼いた。焼かれる子供達は増えるばかりで生き残った子供達は完全に神の僕となった。彼等は神を唯一のものとし親ですら監視し密告した。それによりまた焼かれる子供達が現われる。人々は最早希望も何もかもを絶たれてしまった。
 そうした時代がどれだけ続いたかわからない。全てのものは神に捧げられ人々は食べるものさえなくなろうとしていた。神は何も食べはしないがそれでも彼は捧げることを要求したのだ。飢え死にする者がいても彼はそれを意に介することはなかった。
「人は我の為にある」
 彼はいつも言った。
「その人が我の為にあるのは当然だ」
 こう言うのだった。人は死ぬばかりで楽しみも何もかもなくなってしまった。そしてある時神はまた人々に対して神託を下したのだった。
「巨大な塔を造れ」
 今度は塔であった。
「天にまで届く塔をだ。いいな」
「わかりました」
 最早誰も逆らう気力すら失っていた。そのうえでその巨大な塔の建築に入った。食べるものもない人々はその建築による重労働で次々と倒れていく。しかし倒れたそばから成長した子供達や機械達に電気鞭で打たれ起き上がらさせられ働かされる。死ねばその場で捨てられる。そうした中で働かさせられた。他の仕事よりもそれが優先され全てが神の為にあるのだった。
 こうして塔が建った。多くの人々の犠牲の下に。そのうえで神はそれを祝う為に宴を開いた。しかしそれは人々を労うものではなかった。己を讃える為だけのものであった。

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