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異世界系暗殺者
パーツ・ウォウBクラス:ディスク・2時間目 改訂版
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一人一殺だ」


ディスクを手にしたカルマ君が動けなくなった杉野に向かって容赦なく牙――GIgaers Crossを放った。ガチだ!暗殺教室(E組)らしいパーツ・ウォウなのかもしれないけど、イッキ君達はガチで殺しにかかって来てる!!


「寺坂!杉野のカバーに――」


ここで杉野が()られたら戦力差が広がる。そう判断した速水さんが寺坂君に指示を出そうとするけど、寺坂君の所には―――


「行かせねぇよ」
「ッ!!」


前原君が足止めをしていた。岩の疑似玉璽(サブレガリア)が発動しているから、僕と木村君がイッキ君を足止めした様に水晶振動周波(クリスタル・クォーツ)現象で寺坂君を動けなくしてるみたいだ。

石の硬化を破れる岡野さんは片岡さんに足止めされ、木村君も磯貝君にマークされてる。当然、僕も神崎さんにマークされた状態だ。


((((杉野が()られる!!))))


そう思った瞬間、杉野の身体にワイヤーが巻きつき、そのまま引っ張られたことで杉野は転がる様に床を移動し、牙の直撃を逃れたた。

ワイヤーが使われたことで杉野を助けたのが誰か、この場にいる全員がすぐに理解した。そう、杉野を助けたのは速水さんだ。

そして、杉野に直撃する筈だった牙がどうなったかというと、そのまま射線上にいるイッキ君へと向かって行った。このまま行けば同士討ちになる。僕達挑戦者側の誰もがそう思っただろう。だけど―――


「同士討ちになると思ったか?残念、倍返しだ」


現実はあっさりと僕達の予想を裏切った。いつの間にかディスクキーパーになっていたイッキ君が風の障壁(バリア)を作ったかと思ったら、いきなりそれを蹴り上げ、全く異なる障壁(バリア)を作ったんだ。

その障壁(バリア)に当たった牙は、消えることなく速度を加速させながら弾き返された。しかも―――


「これはおまけだ」


イッキ君が加速させた牙には炎が加えられた。炎の牙の新しい射線上、そこには動けないまま回収された杉野と回収した速水さん。更にその先には寺坂君がいる。いや、岡野さんも片岡さんに誘導されつつある。

このままじゃ、一気に4人()られる!その考えが頭を過った瞬間、僕の中で何かが弾けた。


()らせるかぁあぁあぁぁあぁ!!」
「「「「「「「「「「!!?」」」」」」」」」」


少しでも成長したくて(バトル)に参加したのに、イッキ君達が本気を出した途端全滅なんて嫌だし、仲間がただ()らるのを見ているのも嫌だ!

そんな想いに疑似玉璽(サブレガリア)が応えてくれたのか、気が付いたら僕は神崎さんを振り切り、速水さん達の前に背を向ける形で立っていた。




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