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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第89話
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離れて別行動だったんでしょう?」

「たしか帝国西部にも行ってらっしゃったとか?」

ナイトハルト少佐が現れたタイミングを思い返したサラ教官は苦笑しながらナイトハルト少佐に尋ね、マキアスも続くように問いかけた。



「ああ、第七機甲師団を始め、各機甲師団との連絡を取っていた。昨日、フィオナお嬢さんがこちらへ移送されたという情報を聞き―――取り急ぎ駆け付けた次第だ。」

「ナイトハルトさん……どうもありがとうございます。」

「いや……当然のことをしたまでです。」

リィン達に対してはいつものような雰囲気で答えていたナイトハルト少佐だったが、フィオナに話しかけられると堅苦しい雰囲気を若干柔らかくしてフィオナと接していた。



(あれれ、なんかイイ雰囲気?)

(照れてるね、あれ。)

その様子を見ていたミリアムは目を丸くし、フィーはジト目になり

(うふふ、将来はひょっとしたら結ばれる事になるかもしれないわね、エリス♪)

(ひ、姫様……お二人に聞こえたらどうするのですか?)

興味津津な様子で二人を見つめるアルフィン皇女の小声を聞いたエリスは冷や汗をかいて指摘し

(うーん………昔からの知り合いではあるけど。)

(まあ……そうなんですか。)

エリオットの小声を聞いたセレーネは目を丸くした。



(ねーねー、ゲルド。二人って将来結婚するの〜?)

(ミ、ミリアムちゃん!)

(リィンと”契約”したアルティナやフィオナさんの件でゲルドの”予知能力”は本物である事が証明されたから、信憑性はかなり高いでしょうね……)

ゲルドに質問するミリアムの小声を聞いたエマは焦り、アリサは苦笑し

(ちょっと待ってね………………)

(だから何度も言っているように、アンタもそんな下らない事に”予知能力”を使う必要はないわよ。というかアンタ達もせっかくの”予知能力”を下らない事に使わせないで。)

ミリアムの質問に真面目に答える為に二人をジッと見つめ始めたゲルドにセリーヌは呆れた表情で指摘した後ミリアム達をジト目で睨んで指摘し

(アハハ……僕にとっては他人事じゃなくなるから、結構気になるんだけどな……)

エリオットは苦笑しながらゲルドに視線を向けた。



「コホン……しかしナイトハルト。独断専行とはお前らしくないな?フフ、良い意味で軍人としての柔軟性を身に着けたようだ。」

愛娘と見つめ合っているナイトハルト少佐の様子を見たクレイグ中将は咳払いをして自分に注目させた後ナイトハルト少佐の動きを想い返し、苦笑した。

「いえ……今回については奇妙な導きもありまして。砦への進入路が判明したため思い切った次第です。」

「奇妙な導き……?」


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