第8話 まきりんぱな
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のよう...?」
「あ、あの...これ」
小泉さんはバッグから生徒手帳を取り出し本人に渡す。
「な、なんであなたがこれを持ってるの?」
「ご、ごめんなさい....」
「なんで謝るのよ....」
「.......」
「や..その.....ありがとう」
小泉さんの表情をみてしまったと思ったのか目をそらしてお礼する。
「なぁ西木野さん」
「な、なによ」
なんで俺の時だけそんなに睨むんですか?俺何か悪いことしましたかね?
「μ'sのポスター..見てたよね?」
「?ぇえ!?そ、そんなの知らないわ!人違いじゃない?」
あんな特徴のある髪の色した子を見間違えるわけないだろ。
「でも.....手帳も...そこに落ちてたし」
俺のフォローするように小泉さんは後を続ける。
「ち、違うの!それは違「ゴツっ!」痛っ!!え?ちょ...まっ...きゃあぁっ!!」
いきなり立ち上がった西木野さんはテーブルに足をぶつけそのままソファごとひっくり返った。
.....おちゃめなところがあるんだな...
「だ、大丈夫??」
小泉さんが心配そうに近くに駆け寄り手を差し延べる
「だ、大丈夫に決まってる!」
「ぷっ......くく」
俺は笑ってしまった
「ちょっと!!なんで笑うのよ!!」
「だって...くく...はは」
「ふふふ....」
俺につられて小泉さんもクスクス笑った。俺らに置いてけぼりにされた西木野さんは顔をトマトのように真っ赤にして「まったくもう!」とそっぽをむいた。
「私がスクールアイドルに?」
「うん...私放課後いつも音楽室の近くに行ってたの。西木野さんの歌..聴きたくて」
少し落ち着いてから本題に入る。俺から説明した方が良かったのかもしれないけど口を挟むと西木野さんが俺を睨んでくるのでここはあえて蚊帳の外にいることにした。
「私の?」
「うん。ずっと聴いていたいくらい好きで....だから「私ね...」
「うん?」
「大学は医学部って決まってるの。だから私の音楽は終わってるの」
「そう....なんだ」
「嘘だ」
「え?」
俺は口を挟んでしまった。あんなわかりやすい嘘をつかれていい気分になるわけがない。
「音楽は終わってるのって...それは嘘だよな」
「はぁ?何言ってるの?嘘なわけ無いでしょ」
俺は睨まれているがそんなの気にせず話を続ける
「嘘だっていうならどうしていつも音楽室でピアノを弾いてるんだよ.......」
「..........」
「答えられない.....か」
「......
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