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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第十八話 オーブンでの蒸し焼きは御免こうむります。
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「返したらどうするつもりか?」
「帝国軍人として恥ずかしくない決断をする!恒星に船を突っ込ませようとしているようだが、無様に蒸し焼きになるのは御免だ。それよりも潔い最期を迎えてこそ、帝国軍人というべきではないか」

 ベルトラム大尉・・・・なんということを。艦はあなただけでもっているものではないのよ。そこに一人一人の兵士たちがいるのよ。そしてその家族も。あなたはそれを全部巻き添えにしてしまおうとしている。あなたの名誉のために・・・・。
 思わず腰のブラスターに手がかかった。でも、まだ早い。まだ・・・・。


ハーメルン・ツヴァイ艦橋――。

「一兵卒の言葉を真に受けるとはな」
「軍の階級と知識や視野は別の物だ!!」

 そこにザイデル伍長、ティアナたちが飛び込んで来た。

「副長、あんた平民の希望の星じゃなかったのか?」
「俺が?冗談はよしてくれ。俺はお前たちのような負け犬とは違う!!」
「ま、負け犬・・・?」
「そうだ!!軍では身分は関係はない。階級だけがすべてだ!!貴様らはただ徴兵され、黙って甘んじてきただけではないか!!だが、俺が違う!!出世すれば貴族に命令できる!!」
「それがあなたの本心というわけか」

 ティアナが両腕で体を抱くように組みながら前に進み出た。

「そうだ!!」
「くだらない。それじゃあなたも貴族と同じね。ただ身分が階級に変わっただけ。あなたもそこら辺の腐った貴族と、何ら変わりのない偏見的思考の持ち主なのだわ」
「ふざけるな!!貴様は少尉だ。俺は大尉だ。ミューゼル、貴様もだ!!お前は中尉だ!!お前らは黙って俺の命令に従っていればいいんだ!!」
『断る(わ)!!』

 ラインハルトとティアナが同時に言った。

「私はここにいる兵士一人一人の命を預かっている!!そして、今、あなたに指揮権をゆだねないことが最良の選択肢だと私は信じる!!」

 ラインハルトははったと副長をにらみつけた。

「な、なんだと・・・?」
「ミューゼル中尉の言う通りです、副長。私たち士官は兵士一人一人の命に対して、責任を持つ必要性があります。助かる可能性が1パーセントでもあれば、指揮官は最後まで努力し続けるべきです」

 フィオーナが滾々と説得するが、頭に血の上った副長には通じなかった。

「黙れ!!これは反乱だ!!それ以外の何物でもない!!」
「反乱で結構!!」

 ラインハルトが叫ぶ。
「これが、反乱だというのであれば、私は反逆者の汚名を甘んじて受ける!!それで兵士の命が助かるのなら、私は反逆者として堂々と名乗り出よう!!!」

 その時、バラバラと兵士たちが飛び込んできた。

「俺はミューゼル中尉を支持する!!」
「俺もだ!!」
「俺も!!」
「俺もッ!!」

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