第9話 何から始める?
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そんなこんなで先輩たちの手伝いをすることになり、ちょうど今、今後の活動方針を高坂先輩の家で話し合っているということで僕は遅れて先輩の家にやってきた。
時は6時過ぎ。あまり長居はできないので早急に会議を済ませようと思う。
そして僕は先輩の家の二階を見上げる。
「なんだろう。二階がやけに騒がしいなぁ......」
ドタンバタンゴンゴンゴンバキンと、床の軋む音やら何かが倒れる音、数人の階段を駆け下りる音が聞こえ、それらは真っ直ぐ僕の方に近づいてきているような気がする。
やがて、声もはっきりとわかるくらい近づいてきている。
『まってよ海未ちゃぁ〜ん!逃げないでよ〜!』
『嫌です私は帰ります!』
『海未ちゃぁぁんっ!』
高坂先輩の声とさっきの電話越しに聞いた透き通った綺麗な声の女の子、そしてもう一声は聞いたことないけどすごく甘くて柔らかい声。
こう頭で分析しているうちに気が付けば目の前の引き戸がガララララ!!と盛大に開かれて、
「離してください穂乃果!!ってきゃあぁぁぁっ!!!」
「えっ!?!?」
藍色の長い髪をはためかせている女の子が前にいる僕にぶつかる直前まで気づかずに迫り、咄嗟に僕は後ろに下がる。
ところが、足元をよく見ていないおかげで踵が石に躓き盛大に後ろに尻餅をついてしまった。
「いっててててて....」
「ちょっ!!!転ばないでください〜〜〜〜〜っ!!」
「え?う、うわああああああああああっ!!」
そのまま長髪の女の子は僕めがけて...........
───第9話 何から始める?────
場所は移って高坂先輩のお部屋。
高坂先輩もとい....花陽や凛以外の女の子の部屋に入るのは人生初で、本来ならばドキドキやらワクワクなどでテンションが上がってしまい、落ち着きが失われることがごく普通で健全な男の子の反応だ。
自分自身もごく普通の男の子の一人だと思っている。二人には『そんなことは絶対ない』って否定されてしまうけど。僕のどこが普通じゃないんだろう.....
そんなことは置いといて...
そのごく普通の男の子の反応ができるような雰囲気でないのは、僕の目の前に座る三人の女の子が作り出す表情やオーラで一目瞭然だった。
まぁ.....原因は、
「.......」
「もう海未ちゃんいつまで怒ってるのー!これじゃあ話が進まないよ〜!」
「穂乃果がいけないんです!私に....そ
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