第9話 何から始める?
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かりのような気がする。
脇で見ていた僕がこうなんだ、当然南先輩のおねだりを向けられた園田先輩はそれこそ噴火直前の富士山の如く、真っ赤になって視線を宙に彷徨わせる。
「な......なっ、ことり...ず、ずるいですよ!そういうことをして私に強要するなんて」
「なんのことかなぁ〜?私、海未ちゃんに”お願い”をしただけなのにぃ〜」
作詞を”強要”されたと主張する園田先輩に対し、あくまで”お願い”をした南先輩。
しっかり者所以に弄られてしまう性格をしており、だけど彼女だからこそ他の2人の信頼され愛されているんだなと、お茶を啜りながら客観的に考える。
「......わかりました。引き受けましょう」
「ほんと!」
「やったねことりちゃん!!」
全ては計画通り...そんな黒い笑みを浮かべている高坂先輩は鬼だ。
結局二人の黒い幼馴染にうまくまとめられてしまった園田先輩は『仕方ない』という表情で項垂れる。
「その代わりに今後の活動や練習メニューについては私が準備します。ライブを行う以上ちゃんとしたダンスと歌を作り上げたいので厳しくいきますから二人とも覚悟しておいてくださいね?」
「あの...ライブはいつどこで行うつもりなんですか?」
「二週間後の火曜日、新入生歓迎会が終わってからだよ♪」
「え?それは早くないですか?話によるとまだ何も準備できてないのに...」
「そうなんだよ。あまり時間ないんだよね〜」
僕は園田先輩に尋ねたのに何故かそっぽを向かれ、代わりに南先輩が質問に応えてくれる。
園田先輩人見知りそうなだぁとは思ってたし、今すぐ仲良くなろうなんて思ってなかったけど視線を逸らして無視するとは思わなかったんだなぁ...
僕は何か嫌われるようなことしたかな?
僕は、自分の悪いところを指摘されないと中々気づかない人だから無意識のうちに不快にさせてしまった言動があったのかもしれない。
「とりあえず確認させてください」
整理するために僕は先輩方に問いかける。
先輩方のファーストライブは二週間後の火曜日、新入生歓迎会の後。
場所は音ノ木坂の講堂...の予定で明日生徒会に申請するらしい。
振付・衣装担当は南先輩、作詞担当は園田先輩。
ビラ配りもこれから本格的に始めるらしく、僕にも頼むかもしれないということで一応連絡先を交換しておいた。
「そういえばはるとくんとはそこそこ長い付き合いだったのに連絡先交換してなかったね〜」
「でも春人君なんでまだ”ガラケー”なの?もしかして機械音痴だから”スマートフォン”とか使えないの?」
「いえ、そういうわけじゃあ......なくもないかもし
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