3部分:第三章
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阪神の選手やったで!」
熱い声援だった。まさに彼等の愛する阪神の選手に対するそれだった。
そしてだ。彼等は。
グラウンドに雪崩れ込みそのうえでだ。ナイン達と合流して。
オマリーを囲みそれから。高々とあげたのだった。
「おおきに!」
「あんたのことは忘れんで!」
「絶対にや!」
「日本一有り難うな!」
「あんたのお陰や!」
こうだ。彼がロボットかどうかなぞ最早どうでもよかった。彼を阪神の選手として胴上げしたのだった。
胴上げをされながらオマリーは宙を舞いつつ号泣していた。そしてだった。
その涙の中でだ。こう叫んだ。
「ほんま、阪神ファンは最高や!」
こうして彼の阪神の選手としての活躍は終わった。だが彼はその後でだ。
阪神記念博物館、阪神の歴史資料や選手達の逸話、使用していたユニフォームやグローブ、バットなどを集めたそれを造りだ。その館長になり言うのだった。
「最高のチームの為にこれからも働きますねん」
そして自分がロボットでありその彼を温かく受け入れた彼等のことも話すのだった。オマリーはロボットである。だがそれと共にだ。彼は素晴しき野球選手、阪神を愛する野球人だった。その心は紛れもなく人間の熱いものだった。
ロボット選手 完
2011・7・17
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