暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第26話「休日」
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いたが...。」

「色々あって助けてくれたんだよ。」

  そこで気づいたかのように弾は俺たちを見回す。
  ...そして、鈴で目に留まる。

「てめっ....鈴!どうしててめぇがここにいる!!」

「っ.....。」

  彼は鈴がいる事がおかしいと思っているらしく、鈴に対してそう言う。
  ...そうか。当時は洗脳されていたから、彼にとっては悪印象なのか。

「落ち着け。鈴はもう、前とは違う。」

「っ....秋十がそう言うなら...だが、変なマネしたらただじゃおかねぇぞ。」

「...分かってるわ。」

  鈴も、特に言い訳をすることもなく、大人しく従った。
  ....あー、まだ関係に溝はあるんだな...。

「...それと、そちらのお二人はどなた様で?」

  さすがに気になったのか、俺と束に向かって彼はそう言う。
  ...マドカちゃんは知っているからスルーか。よく見れば鈴と同じように警戒してるし。

「俺は篠咲桜だ。」

「私は篠咲有栖。聞いた事はあるんじゃないかな?」

  とりあえず自己紹介すると、弾君の顔が驚愕に染まる。

「まさか、ワールド・レボリューションの...!」

「イエース!アイアム社長!」

  驚く弾君に対し、砕けた態度で言う束。

「な、なんでそんな大物人物がここに!?」

「お礼をしに来たんだよ!」

「お、お礼...?」

  無駄に明るい束にタジタジだな、弾君...。

「....実際は秋十君の紹介で来たんだ。お礼はまた別の機会にするよ。」

「お、お礼って一体何の...。」

「...君が、秋十君を信じていてくれた。だからさ。」

  一応訂正をし、何のお礼なのかも伝えておく。
  ...まぁ、ただの感謝の押し付けでもあるけどな。

「おい弾!結局店の前にいるんじゃねぇか!!そんな暇があったら手伝え!!」

「げっ...。」

  さっきも聞こえてきた男性の声が中から聞こえる。

「わ、分かった!...そ、そういう訳だから秋十!また後でな!」

  そう言って弾君は店の準備に戻っていった。
  ...と、そこでシャッターが開く。

「...ったく、一体どこのどいつだ?喋ってた奴は...。」

「厳さん!」

  出てきたのはだいぶ年を取っているが、相当若々しい様子の男性。
  どうやら、秋十君も知っているらしい。

「って、秋十の坊主か!?お前さん、戻ってきたのか!」

「はい!...色々ありましたけど、今は元気です!」

  “厳”と呼ばれた男性は、秋十君の肩を叩きつつ、そう言う。

「...ってぇなると...そっちのお二人さんが色々やってくれたのか
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