第24話 明日を見据えて
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んでいること学園に送られる。
そうなれば必ずや模擬戦の復活は避けられないだろうし、そしてそれを九鬼財閥は大々的に広めた上で、一種のショーとするだろう。
(そうなれば、世界中に戦いが――――戦争が面白いものだと言う認識が広まってしまうかもしれん。今の日本の若者たちの多くは、恵まれているを通り越して贅沢だからな。そんなショーに喰いつかない筈がない。――――そんな事態だけは避けなくては)
その為にトワイスは、鉄心にそれを未然に防ぐための要請を記した手紙を送ろうとしている。
世界に無駄な戦禍を広げさせないためにだ。
勿論ただ要請するだけでは効果が薄いので、この要請を受け入れてくれた場合、その模擬戦で得られるであろう生徒からの収益も代わりに融通する。資金援助をすると言う内容も入れていた。
そうして送るための書類を完成させたトワイスは、1人の構成員を呼び出す。
そして呼び出した構成員を部屋に入れ、書類を入れた手紙を渡す。
「日本の川神学園学長である川上鉄心殿へ、必ず直接渡してくれ」
「分かりました」
構成員である若者がトワイスから受け取った手紙を手にしたまま退出する。
それを見送ったトワイスは溜息をつく。
「さて、賢明なる判断を期待したいが、どう転ぶか。――――最悪の場合は動いてもらうぞ?」
いつから点いていたのか、デスクに備わっている別の画面に映っている全身黒づくめ何の飾りも無い黒い仮面の人物は、トワイスの言葉を受けても微動だにしない。
『了解している。それが今の私の役目だからな』
その全身黒づくめの存在は、画面越しだと言うのに只々不気味だった。
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