第24話 明日を見据えて
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
だけなら冬馬は心配ないが、彼の憧れである兄貴分の士郎に続いて行きたいと言う想いで、同率ならば兎も角今の首位を誰かに譲る気はさらさらないのだ。
そして、基礎は出来ているがそれだけで油断していい理由にはならない準と小雪の2人も、熱心に勉強していた。
『・・・・・・・・・・・・』
そんな3人とは違い、京極は読書に耽っていた。
士郎から借りた自分では手に入れられなかった本が溜まっているので、これを機に出来るだけ多くを読破するつもりだろう。
その4人とは違い、士郎は一見すればやる事が無い様の思えるが、実は士郎も勉強をしていた。
「・・・・・・・・・・・・」
但し、士郎の勉強しているのは将来のための勉強。
即ち、将来就きたい職業である弁護士になる為だ。
勿論、弁護士が正義の味方がなる職種では無い事も理解しているし、今さらまた正義の味方を目指しているワケでは無い。
あくまでも、自分の手の届く範囲だけでも助けたいと言う理由も含めて目指しているのだ。
それに本当に自分は社会で通用する弁護士になれるかは、士郎自身不安が無い訳でもなかった。
本来に世界にて、過去に世界中を回り、旅の中で戦闘から成る戦術眼は鍛えられたが、イコール弁護士としてその戦術眼が通用するとも限らない。
同じ戦術でも、社会と戦場では似た部分もあるが、違う部分の方が多すぎるからだ。
それでもやると決めた士郎は、此処に居る他の4人の誰よりも真剣な顔で取り組んでいった。
因みに、京からの情報の下、一子の学力を知るためのテスト用紙は既に完成していた。
内容の方は正直、高校二年生と言う歳を馬鹿にしているのかと言われても可笑しくない内容だったが、一子がテストを受けた結果、見事に赤点だった。
−Interlude−
此処はマスターピースの現代表の執務室。
勿論そこで仕事をしているには、トワイス・H・ピースマンだ。
「・・・・・・・・・・・・」
彼は眼鏡をかけ直してパソコンを操作している。
今している作業は鉄心への手紙の作成である。
但し、川神院総代の川神鉄心へでは無く、川神学園学長の川神鉄心への手紙だった。
(九鬼財閥が英雄のクローンを作り、育てていると言う情報は前々からあった。しかしよりにもよって、まさかそれを公式的に発表するパフォーマンスの舞台を川神学園へとしているとは厄介な)
これはある伝手からのタレこみで知り得た事実だった。
(あそこは良くも悪くも目立つ学園だ。しかも本来法律で禁じられている決闘システムも盛り込まれている上、確か昔は“模擬戦”をやって居た筈だ)
トワイスが危惧しているのは、まさにその点だ。
英雄たちのクローンが戦争と言うシステムを盛り込
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ