第24話 明日を見据えて
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導は師匠がしてくれるだろう」
「はい・・・・・・と、もしかして了承してくれたんですか?」
「ああ。電話で聞いた処、確定では無いが見てくれるとさ」
「あ、ありがとうございます!」
「・・・・・・・・・・・・」
嬉しさのあまりに興奮する一子を、士郎が宥める。
その2人をつまらなそうに見ている視線が有った。
勿論見ているのは百代だ。
一子は兎も角、勿論士郎は気付いていた。
「何だよ川神、そんなつまらなそうな顔をして」
「べっつにー、ただワンコとは稽古してやるんだなーと思っただけだ・・・」
「妹の将来の夢の応援も出来ないのか?」
「クッ!」
2人の会話に間に挟まれた一子は、あわわわと困惑しながら泣きべそをかく。
そんな姉妹の様子に、溜息をしながら少し大人げなかったか?と思い改める。
「仕方ない。今日は特別だぞ?」
「別に嫌なら私は構わないぞー?」
ふて腐れた百代は、士郎の提案に敢えて乗らないそぶりを見せる。
本当は飛び出すように嬉しいくせに。
しかし士郎はならばと、一子を慰めながら言う。
「なら今日の朝稽古は、これで終いとして帰――――」
「待て!やる!やるから、帰るな!」
遂には百代の方から観念したのか、士郎の肩を掴んで懇願してくる。
その様子にヤレヤレと、内心で苦笑する。
そうして宣言通り2人は組手稽古をしたが、張り切り過ぎた百代を抑えて疲れた士郎は僅かに疲労を蓄えながら帰ったら、既に起床して朝のバイキングに向かう途中だった風間ファミリーと葵ファミリー+αの面々に遭遇した。
そこで一子が士郎が疲れている理由に、言葉を選ばず言った。
「士郎さんとお姉様、朝から(組手稽古が)激しかったのよ」
『!?』
『?』
この言葉に、未だその手の話を知らないクリスと小雪は頭を傾げ、それ以外のメンバーの思考が一瞬停止した。
それから士郎が滅多に見せる事が無い位に慌てて、事実詳細を説明した。
その時に百代にも確認を取ったが、何故か彼女は士郎の必死に自己弁護する態度が気に入らなかったのか、本日二度目のぶすっとしている顔をしていた。
その事を、朝食後の士郎達と別れてからの仲間たちに指摘された百代は、そんな気では無かったので、何故自分がそんな顔をしたのか自分で判らず仕舞いだったとか
−Interlude−
朝食を取り終えてから一旦休憩を挿み、予定通り今日の葵ファミリー+αは勉強をしていた。
Sクラスのメンバーは、テスト結果が50位以下だとSクラスから外れるS落ちと言うシステムがあり、油断しているとSクラスから居られなくなってしまうのでこうして休日中も勉強する事など珍しくも無いのだ。
S落ちと言う
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