暁 〜小説投稿サイト〜
ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第十六話その3 後方支援体制構築も大切です!
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よ、ずいぶんしおらしいじゃないの。まぁ、前世と違って私たちはあったばかりだし、この世界でのことに関してはまだ恨みつらみもないから、いいけれど。

「わかったわ。協力する。それで、どうするの?」

 アレーナは嬉しそうにありがとうと言うと、何やら書類のような物をわたしに提示してきた。目を通すと、今後数年で構築すべき事柄が書いてある。なるほど、ラインハルト体制に備えて、長期的に改革が必要なものは今からするということか。

・・・・・・・・。

 私はしばらくじっと書類に集中していた。その間アレーナは何をしていたかというと、窓の外の白銀の世界を見ているだけ。うるさく干渉されるよりはありがたいけれど。

「大筋はこれでいいと思うわ」

 私は書類を示しながら、賛同した。4はちょっと「えっ?」って思ったけれど、まぁ、そういうのはあっても別に害にはならないから。

「でも、これらはどうやってするつもり?」
「1については、女性士官学校からの派生という形で提案するの。現状あまりにもワイロや汚職が多いことは、マインホフおじいさまも常々愚痴っていたわ。『皇帝陛下の御ために!!』っていう魔法の言葉を唱えて、ゴリ押ししていけばまぁ行けるでしょ」
「いっそ、全省庁の手入れを行って、汚職者を摘発するというのはどうなの?」
「それも一つの案だけれど、それについてはまだ時期が早いんだな」

 なるほど、それをラインハルトにやらせて、彼の見地の向上と出世につなげるということか。あるいは・・・まぁ、いいわ。

「2については、ラッキーなことにね、この世界じゃグリンメルスハウゼン子爵閣下の部下のウルリッヒ・ケスラー少佐が兵器開発部開発課の主任になっているのよ。びっくりしたけれど。そこにね、私が設計案を提出してそれを作ってもらおうかなと思ってるの」
「具体的には?」
「ワープ機能の強化、艦隊運動能力・索敵通信能力の強化、さらに無人艦隊システムの開発、次世代ワルキューレの開発、そして、超強力型主砲の極秘開発。さらに余力があれば次世代戦艦の開発にも着手してほしいと思っているわ」

 なるほどね、あまり目立つようなことをせず、現場で役に立つようなものをコツコツと作り出すわけか。

「3については、早急にはできないから、草案だけは作って開明派の貴族たちにそれとなく提示しようと思うの。結構サロンにはそういう前衛派の人が集まるところがあったりするのよ。ホラ、原作だとカール・ブラッケとかそうだったでしょ。4については、まぁ、これは私の趣味ね。でもね、これにも一応戦略的な要素はあるからね。おいおいわかるわ。そして5なんだけれど・・・・」

 5は厄介だと思うわと、私も述べた。何しろ範囲が広すぎるし、現時点での私たちにはそれを取り締まる力もまだまだないのだ
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