アインクラッド編
異世界との出会い
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といっても,アバターの容姿が自由に変更できるので,実年齢は判断しかねるが)男だ。
1人ではなく,男4人と女1人の5人で連れ並んでいる。
「・・・何か・・・?」
自分が話しかけられる理由に心当たりはないが,不慣れな環境故にぞんざいな対応をするわけにもいかず,一応答える。
「君,1人? 1人なら良かったら僕たちと一緒にパーティー組まない?」
「パーティー・・・?」
アスカは聞き慣れない単語に内心,首をかしげるが,説明書に書いてあったシステムなのですぐに思い出す。
「そう。パーティーの上限人数まであと2人なんだ。君も今から狩りに行くつもりならって思って」
「・・・・折角のお誘いだけど,遠慮しておく」
「ゴメン,ほかの人と待ち合わせでもしてた?」
「いや,1人で行きたいだけだから」
きっぱりとアスカは断る。
1人で行きたいというのは偽らざる本音だが,今日1日だけダイブしている身で浩一郎に無断でパーティーに入るわけにもいかない。
アスカの拒否に残念そうな顔をする男。すると,隣にいた女が話しかけている。
「だから,5人のままで良いって私言ったのに・・・・」
「でも俺たちのビルド構成で狩りに行ったら,前衛担当できるのがテツオだけになっちゃうだろ?」
「ケイタも頑張れば前衛できるじゃん」
「無茶言うな,ダッカー。元はといえば,おまえがシーフ(盗賊)なんて趣味ビルドを選択したから困っているんだぞ・・・!」
「ほ,ほかのゲームでもシーフやってたから・・・・」
ケイタと呼ばれている男睨むと悪そうな顔をしているダッカーを見て,後ろの2人の男が呆れたような表情を浮かべている。
仲がいいな,とアスカは思う。
ゲーム開始1時間でこれほど仲が良いということは,彼らは現実世界でも知り合いなのだろう。
しばし,がやがやと騒いでいる彼らを眺めていると,ケイタがアスカのことを思い出したのか慌てて振り向く。
「ご,ごめん。話の途中で・・・」
「気にしてない。・・・・仲,良いんだな」
「うん。僕たちリアルでは同じ学校のパソコン部の部員なんだ。ほんと,5人全員がこのゲームを手に入れたれたのは幸運だったよ」
「?・・・・そうなのか?」
「えっ?アスカだってそうだろ? お店に徹夜で並んで,苦労して手に入れたんじゃないの?」
そういえば,浩一郎もソードアートオンラインを手に入れることの苦労話をしていたな,と思い出す。
愚痴っぽかったから聞き流していたので,すっかりと忘れていた。
「俺は,所用で家にいない兄のを代わりに1日借りてるだけ。だから,勝手にパーティーに入ることもまずいんだ」
「それじゃあ,仕方ないね。・・・・わざわざ時間取らせちゃって申し訳ない」
ペコリと頭を下げてくる。
ネットゲーマーな
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