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破壊ノ魔王
一章
25
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も狙ってるのか?にいちゃん」

「いやいや。こんな栄養不足に興味はない」


あ。後ろから殺気


「じゃあなんだ?その赤い髪の意味を知らねぇ訳じゃねぇだろ」

「知ってるから、止めてほしいんだよなぁ。あんた、殺す気はねぇみたいだし、どなって暴力ふるうだけのしょうもねぇことするなら、この街の景観を損ねないでくれねぇか?うるせぇし見苦しい。そこまで言うくらい不愉快なら、さっさと殺せよ。崖から突き落とせば死体も見えねぇよ?」


息を飲む男たち。動揺、困惑。仲間同士で顔をあわせる

は。情けねぇ


「憂さ晴らしがしてぇなら派手にやれよ。それくらいやるなら見世物として許してやる」

「な、なんだよ!それ……許してやるって何様だよ!」

「店側の不利益、交通の妨げ、騒音……だれにも迷惑かけてねぇとでも思ったか?うざってぇことこの上ねぇ。でもこれが愉快なピエロによる公開処刑っていうなら、騒がしいのも無理はねぇだろ?」


あーあー
口を開くのもだりぃわ
チキン三人組の相手なんかするもんじゃねぇな
ひびりくさりやがって。後ろの女くらいの殺気を飛ばしてみろってんだ

もうしまいだな、おわりおわり


「……殺す気どころか傷つけることすらできない臆病なA、あまやかされてきたみてぇだな?殴るどころか殴られたこともねぇか。口調も荒いしリーダー面してるが、なにかが起きれば残り二人おいて真っ先に逃げるつもりだろ?優しいお姉ちゃんにでも守られて育ったか?で、それに付き従うB、ここまで俺に言われて頭に来てるかよ。でも怒りより恐怖心か。なんだ?俺はまだなにもしてねぇよ?昔を思い出すか?折られた腕の痛みが甦るか?……んで残り。お前が一番賢いよ。俺が出てきた瞬間逃げたくて逃げたくてたまんねぇらしいな。……なんだ。おまえ……俺を知ってるのか?」

「い、いこう!……ほらはやく!」

「おおおおう」


わー。もう追う気もおきねぇわ。まさに脱兎のごとく
ま、いっか
太陽もでてきたし、ギャラリーも離れたことだし……宿に戻って試験まで寝るか


「……ちょっと」

「あ?」

「どうして助けたの」

「あ?」

「憐れみとか、そういうの?」

「誰が殺気飛ばすようなやつに情けなんざかけるかよ。ただ面白いと思っただけだ」

「面白い?わたしが?」

「あぁ。栄養不足にキレるとことか」

「それは助けたあとの話でしょ」


煽りも通用せず、か
ち。面白くない

面白くねぇけど……


「まぁ確かに面白いだけじゃねぇな」

「じゃなに?」


指をさらさらと赤い髪が流れる。細く艶のある乱れのない真っ直ぐな髪。口元に近づけると甘いかおりがした


「す
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