外伝〜奇跡の結婚式〜前篇
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の前にいる自分を幸せそうな表情で見つめていた。その時、扉がノックされた。
「どなたかしら?」
「……あたしです、イリーナさん。」
「ツーヤ?どうしたの?」
扉の先から聞こえてきた人物――ツーヤの声を聞いたイリーナは尋ねた。
「ご家族の方達が到着され、イリーナさんに面会したいとの事でここまでご案内しましたが、いかがなさいますか?」
「まあ、お祖父さまとエリィが?お通しして。」
「はい。……どうぞ。」
イリーナの言葉に頷いたツーヤはスーツ姿のヘンリーとドレス姿のエリィを部屋に通した。
「あたしは扉の外で控えていますので、何かあれば遠慮なくお呼び下さい。」
「わかったわ。」
そしてツーヤは部屋を出た。
「あの……お久しぶりです、お姉様。ご結婚、おめでとうございます。」
「おめでとう、イリーナ。そのウエディングドレス、とても似合っているぞ。」
「ありがとう、2人とも。エリィとはこうして顔を合わせて話すのは本当に久しぶりね。」
エリィとヘンリーに祝福されたイリーナは幸せそうな表情で微笑んだ。
「……それにしてもリウイ陛下と共に家に尋ねて、陛下よりお前と結婚する事を説明された時、最初は信じられない思いだったぞ。」
「私もお祖父さまから聞いた時、最初は嘘じゃないかと思いました………」
「フフ……使用人の私が隠居しているとはいえメンフィル皇帝――リウイと結婚するなんて、普通はありえない事だものね。」
「お、お姉様………あのリウイ陛下をもう呼び捨てで呼んでらっしゃるのですか……?」
「ええ。私達は”夫婦”なんだから。エリィもそんなかしこまった呼び方をしなくていいと思うわよ?貴女にとってリウイは義兄になるんだから。」
「う”。そ、そうですね………ハア…………」
イリーナの言葉を聞いたエリィは唸った後、疲れた表情で溜息を吐いた。
「?どうしたの、エリィ。」
エリィの様子を見たイリーナは不思議そうな表情で尋ねた。
「……エリィは未だにリウイ陛下とどう接するか悩んでいるんだ、イリーナ。」
「まあ…………やっぱり、リウイが皇族だからかしら?」
「はい………皇族の方と……それも皇帝陛下と気軽な態度で接するなんて、恐れ多いですよ……」
ヘンリーの言葉を聞いて驚いて尋ねたイリーナにエリィは溜息を吐いて答えた。
「フフ……リウイでそんなに悩んでいたら、リフィア達のような他の皇族の方達と接する時はどうするのかしら?」
「それを言わないで下さい、お姉様!できるだけ考えないようにしていたのに………」
「ごめんなさいね、エリィ。……それより、エリィ。貴女はお付き合いしている方はいるの?」
「フム、それは
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