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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(SC篇)
外伝〜旅の終わり〜前篇
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さしものオレも大使は対象外だ。第一、大使はお前にこそ用があるって話なんだろう?」

キリカの言葉を聞いたジンは驚いた後溜息を吐き、真剣な表情で尋ねた。

「ふふ、この程度の冗談で動揺するなんて相変わらずね。少しは気の利いた返し方はできないのかしら?」

「うぐ………まったく………相変わらず容赦がないな。リベールの遊撃士連中もよく付いて来れるモンだぜ。」

口元に笑みを浮かべたキリカの言葉を聞いたジンは唸った後、呆れた様子でキリカを見た。

「まあ、こんな態度はあなたにしかしてないから。………って言われたら嬉しい?」

「嬉しくない!」

キリカに尋ねられたジンが呆れた様子で大声を上げたその時



「あら、お2人さん。……ふふ、お待ちしてたわよ。」

エルザが2人に近づいて来た。

「ど、どうも大使さん。」

「お招きいただいて恐縮です。」

エルザに気づいた2人は軽く会釈をした。

「あら、ジンさん。落ち着かない様子だけど何かあったのかしら?」

「え、あ………大使さんの気のせいでは?」

「ふふ、なんといっても美女2人との温泉旅行………落ち着けるわけがないものね。」

エルザに尋ねられたジンは苦笑しながら誤魔化そうとしたが、キリカが茶化した。

「お、おい、キリカ……」

キリカの言葉を聞いたジンは慌てた様子でキリカを見た。

「ふふ、そうね………私ももう少し若かったらジンさんのことを放っておかないんだけど。」

「い”っ……………」

さらにエルザの言葉を聞いたジンは顔をひきつらせた。

「ふふ、冗談はさておきまずは夕食にしましょうか。今夜はマオ女将みずから包丁を振るってくださるそうよ。堅苦しい話については食後の一服ついでということで。」

「あ、ああ………その考えには賛成だ。」

「では、行きましょう。」

エルザの提案にジンとキリカは頷いた。そしてジン達は夕食を済ませた後、エルザから話を聞き始めた。



〜紅葉亭〜



「ふむ………要するに、共和国に新たな情報機関が出来る訳ですか。」

「ええ、大統領の主導でまもなく設立される予定よ。通称『ロックスミス機関』――その名の通り、ロックスミス大統領の直属に置かれることとなるわ。」

「ほう………大統領の。」

「………なるほど。つまり、組織運用が議会に左右されないわけですね。」

エルザの話を聞いたジンは驚いた表情で、キリカは冷静な表情で頷いて言った。

「その通り………話が早くて助かるわ。決定を先送りにし、組織をフルに活用できない悪癖ともいえる体質………一部の特権者たちによる悪質かつ不透明な組織運用………そんな問題を抱える機会から権限を切り離したことが本
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