外伝〜オーバルギア開発計画〜後篇
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アガットは語った後、優しげな雰囲気を纏わせてティータを見つめて尋ねた。
「………ぁ……………(そうだ……………わたしは………わたしはやっぱり…………)………あ、あの、アガットさん………わ、わたし諦めません。」
アガットの言葉を聞いたティータは決意の表情で考え込んだ後、真剣な表情で立ち上がって言った。
「こんなところで泣いているわけにはいかない………わたしはわたしにできることをやっていくって決めたんだから。アガットさんが遊撃士であるようにわたしは研究者なんだから!」
「…………………そうか……………」
(ティータ…………フフ、あなたって娘は………………)
ティータの話を聞いたアガットは頷いた後、立ちあがってティータを見つめた。一方、部屋の片隅で隠れていたレンは驚いた後、苦笑していた。
「………???アガットさん………?」
「………何でもねえよ、チビスケ………」
自分を見つめて首を傾げいるティータに答えたアガットがティータの頭を撫でたその時、空気が凍った!
「な、なんだお前ら。ずっとそこにいたのかよ………」
自分達を黙って見つめている博士たちに気付いたアガットは戸惑った表情で言った。
「はあ………やれやれ、これは仕方がないかもしれないわね。」
「だから、言っとるじゃろ。この赤毛はの、不器用で無愛想で鈍感でガラが悪いが………それなりの見所はあるんじゃよ。」
「まだ準備中だけど………早急に、赤毛の『実験』第二段階を実行しないとね!」
「お、おい何の話をしてんだ………?」
エリカと博士の会話を聞いていたアガットは戸惑いながら尋ねた。そしてダンがアガットに近づいて来て笑顔で言った。
「見直したよ、アガット君。約束どおり、ティータも無傷のようだしね。」
「お、おう………」
「夕方、家の方に来なさい。」
「は………?いや、初めから晩メシ食いに行くって約束で………」
ダンの言葉を聞いたアガットは戸惑いながら答えたが
「………歓迎しますよ?」
ダンは凄味のある笑顔で言った。
(な、何故敬語になってやがる………)
ダンの言葉と様子を見たアガットは冷や汗をかいて後ずさった。
「あ、アガットさん………!あの……さっきはありがとうございました。わたし、また守ってもらっちゃって………」
「そんなことはどーでもいい!そ、それよりティータ、すまんが今日の晩メシは………」
何か嫌な予感を感じたアガットは夕食を断ろうとしたが
「えっと、きのこと山菜のお鍋と海草たっぷりのスープです。お父さんとお母さんもアガットさんのこと、わかってくれたみたいだし………えへへ、今日はみんなで一緒にお鍋です。」
「そ、そ
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