外伝〜オーバルギア開発計画〜後篇
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トにかけより、何度もアガットの名を呼んだが、アガットは目を瞑って倒れたまま黙り込んでいた。
「………う…………そ、そんな………わたしのせいで………わたしのせいで………アガットさんが………」
「……………………」
「ご、ごめんなさい………わたし、いつも勝手なことばっかりで………アガットさんに迷惑かけてて………そんなことばっかりだから……アガットさんにこんな………わたしの……勝手なワガママなせいで………レ、レンちゃんに近づきたいだなんて………何もできないくせに………叶わないことを願ったりするから!」
倒れているアガットの近くでティータは座り込んで涙を流して叫んだ。
「こんなことがしたいわけじゃなかった………こんなことを望んでたわけじゃなかった………なのに、なのにぃ………!」
泣きそうな表情のティータが呟いたその時
「………ッ………う……うるせえ………頭ガンガンしてんだ。大声出すんじゃねえ。」
なんとアガットが目覚めた!
「あ………ア……アガット、さん………?」
「ケッ、俺がこの程度でくたばるわけねえだろ……………っ痛………!ったく……大したパワーだぜ………斬撃は武器で止めたからよかったものの………へっ、まともに食らってたら今頃あの世行きだぜ。」
ティータが呆けている中、アガットは顔を顰めて起き上がった後、苦笑した。
「………ヒック………ヒック………」
「だ、だから大して怪我はねえんだっつーの!メソメソしてんじゃねえよ!」
「だ、だってわたしのせいで………ふえーん、アガットさんごめんなさい………わ、わたし………わたし、もうこんなことやめます………だ、だから………」
「……………」
泣いているティータを見たアガットは目を閉じて考え込んだ後
「この程度で諦めてんじゃねえ!!」
目を見開いて怒鳴った!
「………え……………?」
「簡単に、諦めてんじゃねえよ。お前、あのレンのやつに近づきたいって思ってんだろ。あのとんでもねえ小娘と本当の親友になりてえんだろ。……諦めんじゃねえよ。」
「アガット……さん………?」
自分の言葉を聞いて泣き止んだティータが戸惑っている中、アガットは自分が常に身に着けている石のペンダントを見つめて言った。
「……俺はな、ティータ。くだらねえ10年を過ごして来た。本当にくだらねえ10年だったが、それでもコイツだけはどうしても捨てられなかった。絶対に捨てなかったんだ。……………それでいい。だからこそ俺はいま遊撃士をやってんだからな。………どうしても捨てられねえものがあんだよ。いくら忘れようとしても
絶対に忘れられねえものがな。…………ティータ。お前も……そんなものを見つけたんじゃねえのか?」
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