外伝〜オーバルギア開発計画〜中篇(前半)
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暗い表情でレンの事を思っていたティータはある事を決意した。
(……そ、そうだ!わたしもオーバルギアの開発に入れてもらおう。パテル=マテルと同じくらいの力があるオーバルギアがあれば……レンちゃんの事が少しでもわかるかもしれない……!そしたらいつかレンちゃんと本当の親友になる事だって……!よ、よしっ!お母さんに頼んでみよう!)
そしてティータは急いで中央工房に向かった。
〜中央工房・工作室〜
「この工作機は新型での、従来の1/10精度で加工が行えるのじゃ。」
「チッ。こんなものがあったとは……これは基本設計を見直す必要がありそうね!」
ティータが部屋に入る少し前、博士とエリカは相談していた。
「あ、お母さん!ここにいたんだ。」
その時、ティータが部屋に入って来た。
「あら、ティータ。そっちの方は上手くいった?」
「うん。帰国書類の方は大丈夫。工房長さん、すぐに用意してくれるって。それでね、お母さん……わたしもオーバルギアの開発に入れてほしいな。」
「ティータを……?」
ティータの頼みを聞いたエリカは驚いた後、ティータを見つめた。
「うん、あのね。手紙には書かなかったけど、わたし、レンちゃんとしばらく一緒にいたことがあったし、”リベル=アーク”では一緒に戦ったこともあるし………レンちゃんはメンフィルのお姫様だけど、それでもわたしの友達なの。」
「レン………どこかで聞いたことがあると思ったら………パテル=マテルを”結社”から強奪して、今の操縦者になった子ね。」
ティータの話を聞いたエリカは真剣な表情で考え込んだ。
「あー、エリカ。ワシの方から補足しとくがの……」
その様子を見た博士はエリカに話しかけたが
「補足ぅ?」
エリカは怒りの表情で博士に近づき、博士を掴みあげた。
「お、お母さん!?あの……」
その様子を見たティータは慌てた。
「これはどーゆー事かしらね。アルバート・ラッセル………ティータがメンフィル皇女の中でも最も残虐な性格をしている皇女と一緒にいたですって……?そんなこと、資料には書いてなかったわよ!」
「あー、いやのー………書きにくいんじゃよ、こういうことは………他人の目に触れた時を考えればメンフィルの皇女と友達同士とはさすがに書けんじゃろ?」
エリカに問い詰められた博士は気まずそうな表情で答えた。
「そういう意味じゃないわ。ティータをあれだけ危険な目にあわせた挙句この始末………テメー、可愛い孫とどーゆー接し方してたんだ!!……その皇女の事は他のメンフィル皇女達のように噂で聞いた事があるわ………年齢が幼いながらも殺人に喜びを見出し、さまざまな謀略を考え、プリネ様の妹でありながら、真反対
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