外伝〜オーバルギア開発計画〜前篇
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ルの皇族――プリネ姫に仕えておるからな。それに現メンフィル皇帝、シルヴァン陛下直々の報酬らしいの。その事からして恐らく向こうでの待遇はかなりよいと思うしな。」
エリカとダンの言葉を聞いた博士は重々しく頷いて答えた。
「フフ……それにしてもまさかツーヤ様達と親友だなんて、驚いたわよ。クローディア姫やオリヴァルト皇子と知り合い同士である事だけでも十分凄いのに……あの娘、下手したらそこらの貴族が持っている人脈より凄いんじゃないかしら?」
エリカは苦笑しながら言った後、呟いた。
「まあの。”輝く環”事件では”覇王”リウイ陛下をはじめとしたメンフィルの武将や皇族達に顔と名前を憶えてもらえただろうしの。……メンフィルへの留学の件も含めてみな、カシウスの娘のお蔭という訳じゃ。」
「……遊撃士であり、メンフィルの貴族でもあり、クーデター、”輝く環”、両事件を最初から関わった人の一人――”ブレイサーロード”エステル・ファラ・サウリン・ブライト侯爵ね。あのカシウスさんの娘なんでしょ?一体、どんな娘なんだか……10代で”侯爵”なんて、通常考えられないわ。」
「いつか会って、ご挨拶をしておきたいね。僕達がいない間、随分お世話をしてくれたみたいだし。」
「……ったく。何が”エステルお姉ちゃん”、”ヨシュアお兄ちゃん”よ!おのれ……!私に許可なく、よくも勝手に妹にしてくれたわね……!いつから、そいつらにもアイサツをしておかないとね〜!」
ダンの言葉を聞いたエリカは怒りの表情で呟いた後、笑顔で言った。
そして翌日……………
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