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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第十四話 リベンジ戦は燃えます!!
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散発的だった。何故なら左右に展開している敵の艦隊が猛烈な吶喊射撃を浴びせてきたからである。

「バカな!?自由惑星同盟軍第八艦隊は先年イゼルローン要塞にて滅多打ちにあったばかりではないか!?」

 そんな感想はどうでもいいとばかりに参謀長がツィーテン中将に詰め寄る。

「司令官!!命令を!!」
「かっ、回避だ、回避しろぉ!!!」

 ツィーテン中将はそう叫ぶのがやっとだったが、その瞬間一斉に前方の艦隊の前面砲門がきらめくのが見えた。

「駄目です!!間に合いません!!直撃、来ます!!」

 艦橋に衝撃が走り、ツィーテン中将は吹き飛ばされて、叩き付けられた。

「バカな・・・・こんな・・・・バカな・・・・・ことが!!!」

 激痛が全身を貫く中、ツィーテン中将は意識を失った。


 旗艦が一瞬のうちに襲われ、轟沈した――。

 それを知り、かつ敵の強襲に会って大混乱に陥った帝国軍艦隊の惨状はすさまじいものだった。何しろ戦闘体制ができていないところに不意打ちの奇襲を食らったのだ。昼寝をしていた水鳥が一斉に喚きながらはばたくように、帝国軍は狂乱しながら逃げようとした。
 回頭中に他の艦にぶつかる艦、間違えて味方を砲撃して撃沈してしまう艦、逃げ腰になってエンジンを異様に回転させて自爆してしまう艦等、いたるところで惨状がおき、その混乱ぶりは言語に達した。自由惑星同盟軍の攻撃よりも、自沈同様に爆沈していく艦の方が多いありさまだった。
 その混乱に拍車をかけたのが、カールセン、ニンメル両指揮官の分艦隊の砲撃である。彼らは決して帝国軍の撤退線上に近寄らず、ほどほどに距離を保ちながらも的確な砲撃を加え、しかも絶えず帝国軍の側面に張り付いていたので、包囲されているという心理的な圧迫状況を作り続けることが成功していた。
 シトレ直属の主力艦隊は猛進して敵艦隊を貫くように進んだのち、急速に反転し、もう一度真正面に戻ってきていた。

「よし、全艦隊、主砲一斉射!!」

 シトレが叫んだ。最後のとどめとばかりに、放たれた主砲によって帝国軍の艦艇は文字通りモグラたたきの様に沈められ、四散した。

「敵艦隊は逃走中です。現在敵残存艦隊2000余隻。4000隻を完全破壊若しくは爆沈、繰り返します。残存艦隊逃走を図りつつあります」
「これ以上の追撃は無用だ。イーリス大尉。敵艦隊に降伏勧告を伝えろ」
「はい」

 犠牲は少ない方がいい。追撃に無用な労力をかけたくはないし、それにどうせ通信途絶などの状況から、エル・ファシル星域の失陥は帝国本土に伝わるだろう。むしろ回廊出入り口を哨戒警備艦隊を増強させて固めさせた方がいい。
 だが、その前にやるべきことはある。エル・ファシル星域の安全を確保し、本星復興を行わなくてはならない。30
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