暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第18話 夕暮れの死闘
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らかな。
 アスナのモーションを頭に思い浮かべながら、勢いよくカタナを突き出す。フードマンは槍で上で弾き返す。瞬間、カタナを逆手に持って振り下ろす。フードマンは左手を動かし、槍から短剣に切り替えた。……あ、キリトにこのプレイヤーの情報教えるの忘れてた。
 そう思いながら、軌道をズラされて体のバランスが崩れ、前に倒れる。
「う、おぉあ!」
 カタナを地面に突き立て事態を防いだあと、それを軸に右足で蹴りを繰り出した。フードマンは短剣を持ってない方の腕でガードする。失敗、わかったあとすぐに跳び退き、体制を立て直したあと、もう一度突撃。
 キリトはどこに行った、と思って一瞬探すが、どこにも見当たらない。
 すでに辺りは薄暗いし、キリトは《ブラッキー》などと茶化されるほど黒ずくめだ。簡単に見つからないのは当然かもしれないが、こうもすぐに視界から消えると不安になる。あの剣士の性格からして、受けた頼みをスルーするとは考えにくいけど……。
 フードマンに向かってカタナを振ろうとしたところで、不意にフードマンの動きが止まり、その場に崩れ落ちる。彼の頭上には、彼の持つものとは別のナイフがあった。
「後ろがガラ空きだよ」
 そんな声のあとに、フードマンの後ろにあった木の後ろから黒衣の剣士が現れる。持っていた短剣をアイテムストレージにしまい、僕のところへ戻ってくる。僕はカタナを下ろして、ようやく緊張の糸を解いた。
「対面してたのに、まったく気づかなかったよ。キリト、アサシンか何かなの?」
「そんなんじゃないさ。《隠蔽》スキルを使ったんだ。上手くいってよかったよ」
「あー、僕取ってないもんな。便利だね、それ」
 取ってたら、こんなことにならなかったかもしれないのに。
 まあ、今更言っても仕方ないけど。
「ユウも取ったらどうだ? 割と使えるぞ」
「ん〜、考えとく〜。――さて、と……」
 ウインドウを操作して、アイテムストレージに入っていた丈夫な縄を数本取り出す。そして、目の前で麻痺状態のフードマンを縛っていった。
 当たり前だけど、あんまり人を縛ったことがないから、なかなか難しい。多少時間がかかったが、手首、足首、腕と胴体をまとめて括りつける。……ふう、結構大変だな。
 ――てか、これ端から見たら僕たちの方が犯罪者だよね?
「……どうするんだ? 黒鉄宮に送るのか?」
「いや、その前に聞きたいことがあるんだ。ちょっと質問してから、考えるよ」
 近くにあった木に縛られたオレンジプレイヤーをさらに縛りつける。これで逃げられないはずだ。
 数分後、麻痺毒が解けて話せるようになったフードマンに向かって口を開く。
「あの、聞きたいことがあるんですけど」
「……何?」
 はじめて会話が成立したような気がした。
 フードを被っているため相変わらず表
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