第十章 仮想世界
第2話 現れた謎の少女
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
というか、この世界が現実だと言われたら何も疑問も持たないだろう。
それぐらい、似ていた。
と、商店街を通っていたからか、どこからか十香の声がした。
十香『む、夕飯の買い物だと?夕飯は何にするのだジドー』
夕飯の買い物をしていると勘違いされたらしい。けどここで買い物しても意味ないし……
士道「今日は佐天さんがカレーを作ってくれてるよ」
十香『そ、そうなのか!?』
佐天『はい。だから早く帰りたいんですけど……』
十香『あとどれくらいで出来るのだ?』
佐天『これから煮込むのでかなり時間がかかりますよ?』
十香『む〜……じゃあまだ食べれないのか……』
佐天『じゃあ少し腹ごしらえします?前菜みたく何か作りますよ?』
十香『ほ、本当か!?』
佐天『もちろんです!』
もう佐天さん主婦公認でいいんじゃない?と、思う士道であった。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
あくまでここはギャルゲーだ。
もう一度言う。
あくまでここはギャルゲーだ。
そう。だからイベントは付き物だ。
例えば曲がり角でぶつかった女の子と目が合ってしまい一目惚れされたとか、いきなり学校の同級生に買い物に誘われたとか……キュンキュンするシチュエーションが王道だ。
邪道なことでも何かと女の子とのアクションがあるのが普通であり、ギャルゲーである以上それが無いとゲームの意に反する。
そうなのだ。
ならば。
これもイベントなのか?
「五河士道……貴方に問います。……愛とは、何ですか?」
″見知らぬ″少女に士道はそう言われた。
令音さん曰く、ここには士道の知らないNPCはいない。なんせ士道の記憶から再現されており、士道が会ってない人物は現れない設定なのだ。
先ほど確認したが、あんなNPCはいないと言っていた。
じゃあ……士道自身が忘れてるとか?
人は記憶を忘れることはない。思い出せないだけなのだ。だからその可能性も無いとは言えない。
でもあんな独特な服装や、一方通行よりも綺麗な白髪でロングの女の子、中々忘れることは出来ないだろう。
それに士道の記憶から再現されているのだ。先ほども言ったが記憶を忘れる事はない。だから士道が思い出せなくてもNPCとして出てきてもおかしくはないのだが、令音はあんなNPC見たことないと言った。
加えて彼女は現にこちらに話しかけている。何らかのエラーで外見だけが残ってしまったのだろうと思われたが……。
士道の名前を知っている。
だけど、そんな曖昧な存在が士道の事を知ってい
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ