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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic1-G移ろいゆく季節〜Elder sister〜
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する人間だ。部署や派閥、そう言ったものに縛られるのが当たり前。個人の意思だけで好き勝手に動くことは許されない立場なんだよ。いい加減解れ、アリサ。俺たちはもう、あの頃とは違うんだ」
反論できなかった。あたし達には立場がある。陸士部隊は縄張り意識が強い。地上本部は次元航行部が嫌い。そう言った確執を見てきた。あたしは両拳をギュッと握りしめて・・・そのまま黙った。
「じゃ、じゃあ! 医務官たちから応援要請が入れば、査察官が治療を行ってくれるんすか!?」
「ああ。その時は全力で、グランセニック一士、君の妹の目を治す」
ルシルがそう言ったことで、あたし達はすぐにルシルを連れて救急車両へと戻る。途中シグナム達に、何とかする、って意味を乗せた頷きを見せて、先に事後処理に向かってくれるよう伝えた。そしてルシルを外に待機させたうえで、あたしは医務官たちにルシルの治癒魔法のことを説明した。死んでさえいなければどんな怪我でも治せる魔法、コード・エイルのことを。
「ティファレト医務官やシャマル医務官から聞いてはいたが、本当にそんなことが可能なのか?」
「はいっ。実際に何度か目にしてますから!」
必死にアピールする。正直ルシルのコード・エイルの治癒力は聞いただけじゃ信じられないレベルのもの。だから言葉だけじゃ信じてもらえないこともある。けど、「チーム海鳴のバニングス陸曹がそう言うなら・・・。お願いしましょう!」あたしからのアピールってことで、OKを貰えた。
「ありがとうございます! ルシル、お願い!」
「失礼します」
車外に居るルシルを呼ぶと、ルシルが医務官たちに一礼しながら入って来た。そして医務官たちからラグナの左目の症状を聴いて、「判りました。それなら問題なく行けそうです」ルシルは左手でラグナの左目を覆った。
「
女神の祝福
(
コード・エイル
)
」
冷たい色なのにどこか温かなサファイアブルーの魔力光がラグナの左目を包み、車内に満ちた。ルシルは「角膜OK、水晶体OK・・・」何かブツブツ呟きながら魔力を放出し続けて、そして・・・
「ふぅ。施術完了。あとは眼科医にでも診てもらってください」
眼球の修復を終えたことを告げた。医務官たちがすぐさまラグナの眼球を診て「すごい!」口ぐちにルシルを称賛した。
「あ、ありがとうございます、セインテスト査察官! 俺、俺・・・このご恩はぜってぇ忘れません!」
ボロボロ泣き崩れるヴァイスがルシルの左手を取ってお礼を繰り返す。でもルシルは「妹の目が治ったからと言って、君の誤射が帳消しになるわけじゃない」そんな酷い事を言って返した。
「んなっ!? ちょっ、あんた、今それ言う必要ないでしょ!?」
何でこの1年ちょっとでそんなに意地悪、というか性格が悪くなったの
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