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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(SC篇)
外伝〜帝都への帰還〜後篇
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先輩が………」

レクターの答えを聞いたクローゼは苦笑した後、レクターを見つめて言った。

「バカモノ、あれはファッションだ。あの適度にルーズでファジーな着こなしは厳密な計算による演出でだな………」

「………今となってはその言葉も真実に思えます。学園生活を思うがまま謳歌し、あちこち楽しくかき回しながらも先輩は賢者のように理知的でした。その理由の一端が今日………ようやく垣間見えた気がします。」

「………………」

クローゼの話を聞いたレクターは何も語らず、真剣な表情で見つめていた。

「改めてお聞きしますが………先輩、どうしてオズボーン宰相の元へ?学園を退学してから……一体、何があったのですか?



クローゼがレクターに問いかけたその頃、オリビエは宰相の言葉に真剣な表情で答え始めた。

〜グランセル城・客室〜



「………期待している、か。はは………それま全く予想外の言葉だな。私はてっきり、貴方がわざわざ釘を刺しに来たと思ったのだが。」

「まさか………どうしてそのような事を?私と殿下はそもそも同じ立場にあるというのに。」

「なに………」

自分の言葉を聞いて心外そうな表情をした後、口元に笑みを浮かべて語った宰相の言葉を聞いたオリビエは驚いた。

「……殿下。あなたはエレボニアという旧い帝国を憎んでいるはずだ。数多の貴族によって支配され、愚にも付かない因習としがらみにがんじがらめになった旧い体制を。そうではありませんか?」

「……………………………」

宰相に問いかけられたオリビエは何も答えず、目を細めて宰相を見つめていた。

「”鉄血宰相”などと大仰に呼ばれているようですが………帝国における私の立場はまだまだ決定的ではありません。帝都での支持者は多いとはいえ、いまだ諸侯の影響が強い地方での支持までは集めきれていない。帝国軍への影響力は認めますがそれでも7割程度………残りは諸侯の支配下にあり、それに彼らの私設軍が加わったら立場は完全に逆転するでしょう。フフ……その点を考えれば、殿下は私より上でしょう。なんせ”大陸最強”と名高いメンフィル兵達を私兵として従えている”ファラ・サウリン”卿達と親しく、さらには次期女帝であられるリフィア殿下や”覇王”――リウイ陛下達とも親しいのですから。」

「………先ほどカシウス准将が仰ったようにファラ・サウリン卿とルーハンス卿が軍を動かすのは民の為。そこをはき違えないでもらおう。それにリフィア殿下達とも親しいと言ったが、殿下達にとって私はせいぜい”友人の知り合い”といった所だろう。」

「これは失礼……………話を戻しますが私もいまだ帝国における主導権を巡って戦いの最中にあるのですよ。」

「だからこそ鉄道網を全土に敷き、帝国全土に風
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