外伝〜帝都への帰還〜後篇
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知って、
姿を現しておきながらなぜ誤魔化そうとするんですか!?」
「………くくっ……………わはははははははははははっ!」
怒りの表情で語るクローゼを見たレクターは口元に笑みを浮かべた後、大声で笑い始めた。
「レクター先輩………!」
「悪い悪い、そう怖い顔をするなって。しかし、お前さん。相変わらずアタマが固いねぇ。王太女になってもクソ真面目なところは全然変わってないみたいだなァ。」
自分を睨むクローゼにレクターは苦笑しながら答え、そして懐かしそうな表情でクローゼを見た。
「あ………」
レクターの答えを聞いたクローゼは自分が知るレクターとようやく話せる事に嬉しそうな表情をした。
「でもまあ、安心したぜ。お前のことだから王太女なんかになったりしたら身動き取れなくなるかと思ったが………噂で聞いた限りじゃ、何とかやってるみたいじゃないの?オレが学園を辞めてからいい出会いがあったみたいだな。」
「先輩………はい、おかげさまで。フフ……知っていますか?ミントちゃんとツーヤちゃん………今では私に負けないぐらいの立派な貴族なんですよ?」
「ああ、あの孤児院のチビッ娘達か………それにしても驚いたね〜……たった2年であそこまで”色々”と成長した上、今では2人ともメンフィルの貴族……それも皇族に連なる貴族の当主だ。しかもミントはリベールの”英雄”の一人であり、同じくリベールの”英雄”……”剣聖”の娘にしてかの”風の剣聖”の次いでS級正遊撃士に近いと言われるA級正遊撃士――”ブレイサーロード”………”エステル・ファラ・サウリン・ブライト”侯爵の娘にして、遊撃士協会でも優秀な正遊撃士の一人にして若きC級正遊撃士……B級への昇格も近いと聞く。ツーヤはあの”姫君の中の姫君”の護衛騎士にして唯一人の世話役………大出世じゃねえか。院長や他のチビッ子達もさぞ驚いているんじゃないか?」
「フフ、そうかもしれませんね。……先輩は私が変わったと思っていますが私が変われたとしたら、その最初のきっかけをくれたのはレクター先輩、あなたです。あんな風に突然いなくなるから満足にお礼も言えませんでしたけど………私はずっと……先輩に感謝していました。」
「ほう、そりゃ光栄だ。お礼にキスでもしてくれるか?」
微笑んで語るクローゼにレクターは興味ありげな視線でクローゼを見て尋ねた。
「しません。尊敬はしてますけど恋愛感情はありませんので。」
「そりゃ残念。後輩がこんな綺麗になって少しドキドキしてたんだが………どうやらオレの一人相撲だったみだいだなァ。」
「ふふ、また心にもない事を。先輩の方こそ………信じられないくらいきちんとした格好をなさっていますね。いつもヨレヨレの制服をだらしなく着ていた
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