外伝〜帝都への帰還〜後篇
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れていないにも関わらず、殿下だけが招待をされる………フフ、さすがにこの私も予想できない事でしたよ。」
「…………っ……………」
宰相の話を聞いたオリビエは顔を歪めて、宰相を睨んだ。
「フフ、どうかこの機会を最大限に活かしてご自分の足場を固めるがよろしい。殿下、私はあなたに大いに期待しているのですよ。」
宰相が不敵な笑みを浮かべてオリビエを見つめているその頃、空中庭園でレクターは一人で静かに外の景色を見つめていた。
〜グランセル城・空中庭園〜
「…………………」
「ピューイ!」
その時、ジークが空から飛んできて、レクターの前のテラスにとまった。
「ピュイ!」
「よ、久しぶり。変わってないね、お前。」
嬉しそうな表情をしているジークにレクターは親しげに話しかけた。
「ピュイピュピュイ。ピューイ、ピュイピュイ。」
「なるほど………色々とあったみたいだなァ。ま、主人共々元気そうで何よりだぜ。」
「ピュイ♪」
自分の話を聞いて頷いたレクターを見たジークが嬉しそうな表情で鳴いたその時
「……先輩。」
クローゼがレクター達に近づいて来た。
「これはクローディア殿下。ご機嫌うるわしゅう。勝手かとは思ったのですが、見学させていただいておりました。いや、それにしても本当に素晴らしい眺めですね。」
「先輩………どういう事なんですか?どうして先輩が………オズボーン宰相の元でこんな事をしているのですか?」
「はて………何のことやら自分にはさっぱり。どなたかと勘違いされていらっしゃるのでは?」
不安げな表情で尋ねてきたクローゼにレクターは不思議そうな表情で尋ねたが
「レクター・アランドール………2年前までジェニス王立学園に在籍していた、前生徒会長………先輩、あなたの事ですよね。」
クローゼは真剣な表情レクターを見て言った。
「いえ、実は私の名前はレク・タ〜ランドールと申しまして。ですから多分それは別人でしょう。どうか私のことは、レクとでもタ〜ランドールとでもお呼びください。」
クローゼの真剣な表情に対して、レクターは大真面目で答えた後、陽気な様子で言ったが
「っ………ふざけないで下さい、先輩っ!あんな風に、突然退学届を出して何も言わずに居なくなるなんて………!レオ先輩やルーシー先輩、それにジルやハンス君たちがどれだけ心配したと思っているんです!」
クローゼは怒りの表情で声を荒げて言った。
「……………………」
「あの冷静なレオ先輩が怒鳴り声を上げていました!ルーシー先輩は『レクターらしい』って苦笑しながら泣きそうな顔で!ジルやハンス君、それにもちろん私だって………!なのに………この城に私がいると
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