外伝〜祝賀会の夜〜中篇
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の祖父です。」
ヨシュアの言葉にイリーナは微笑んだ。そしてヨシュアは次にリタに何かを聞いているセオビットの所に向かった。
「……主と別れて、ナベリウスと一緒にずっと”冥き途”の門番をしていますが、今までその2人はこちらには来ていません。セオビットさんのお父さんは”魔人”とはいえ、元は”人間”なんですよね?でしたら、もし死んだのなら魂が私達の所に来るはずです。勿論亜人族の魂も来ていますから、エルフの方の魂も来ていますがセオビットさんが尋ねた特徴の方は来ていません。」
「……そう。なら、2人とももしかしたら、まだ生きているかもしれないという事ね……」
リタの答えを聞いたセオビットは複雑そうな表情をしていた。
「あら?ヨシュアさん。」
そしてリタは自分達に近づいて来たヨシュアに気づいた。
「やあ、2人とも。今は挨拶回りをしている所だけど……珍しい組み合わせだね。”グロリアス”での行動を見る限り、セオビットはレンとエヴリーヌと親しかったように見えたけど……」
「……この娘が死した魂が集まると言われる”冥き途”の門番だって事を思い出してね。少し知りたい事があったから、聞いてみただけよ。」
ヨシュアの疑問にセオビットは静かに答えた。
「知りたい事?一体何なんだい?」
「……私の両親の事よ。」
「実はセオビットさんは”この時代”の方ではなく、本来なら数百年前にいるはずの方なんです。」
「え!?じゃあ、どうやって今の時代――”未来”に来たんだい!?」
リタの説明を聞いたヨシュアは驚いて尋ねた。
「異世界のあなたに言ってもわからないと思うけど、私達の世界には”転移門”という別の場所へ一瞬に移動できる装置があってね。その装置の調子がおかしくなって、今の時代に飛ばされたのよ。」
「そうだったんだ……じゃあ、両親もいなくなった君を心配しているだろうね。」
セオビットの話を聞いたヨシュアは心配そうな表情をしたが
「………それはないんじゃないかしら。」
「え?」
寂しげな笑みを浮かべたセオビットの言葉を聞いたヨシュアは呆けてセオビットを見た。
「私の父親――イグナートは自分以外を”駒”として見ていたし、それは私も同じ事。私自身を見てもらう為に多くの戦場で活躍していたけど、結局私を見る目は変わらなかったしね……」
「えっと……セオビットのお父さんって一体……?」
「一国の”王”よ。……けど普段は自らを強化する魔術の研究ばかりしているわ。政治もしていたけどリベールやメンフィルと違って、最悪と言ってもおかしくない政治よ。」
「……一体どんな政治をしていたんだい……?」
セオビットの話を聞いたヨシュアは真剣な表情で尋ねた。
「策謀
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