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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(SC篇)
外伝〜祝賀会の夜〜中篇
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「……お久しぶりです、リウイ陛下、イリーナ皇妃。リベール各地の復興の兵達の出兵、ありがとうございました。……それにお二人とも先頭に立って、積極的に復興を手伝ったとも聞いていますし……」

「その事か。……同盟国として当然の事をしたまでだ。」

「ええ。私達は自分達のできる事をしたまでです。」

ヨシュアにお礼を言われたリウイは静かに答え、イリーナは微笑んだ。

「そういえば……プリネの話だと、あいつの前世の弟がお前だったな。……ラピスとリンが転生した人物――エステルの伴侶がプリネの前世の弟とは奇妙な縁だな……」

「フフ、世の中は広いようで意外と狭い証拠ですね。」

ヨシュアを見て呟いたリウイの言葉を聞いたイリーナは上品に笑った。

「………姉さんの事、これからもよろしくお願いします。」

「言われなくとも。あいつは俺にとっても大事な娘だからな。」

「勿論私にとっても、プリネは恩人であり、大事な臣下の娘でもありますから。」

ヨシュアに頭を下げられた2人はそれぞれ口元に笑みを浮かべて答えた。

「あの……先ほどお2人の会話が聞こえて少し気になったのですが……イリーナ皇妃はクロスベルと何か関係があるのでしょうか?」

「聞いていたのか。………イリーナ、どうする?」

ヨシュアの疑問を聞いたリウイはイリーナを見て尋ねた。

「そうですね………ヨシュアさん。私の旧名は訳あって伏せる事にしたのですが、エステルさんの恋人のあなたならいずれ知ると思いますし、話しても構いませんが、その代り他言無用でお願いできますか?」

「はい。」

「………私の旧名ですが……”イリーナ・マグダエル”です。”マグダエル”の名に聞き覚えはありませんか?」

「”マグダエル”。…………………!!まさか……!クロスベル市長の縁者の方なんですか!?」

「ええ。私はクロスベル市長――ヘンリー・マグダエルの孫娘にあたります。」

驚いているヨシュアにイリーナは静かな様子で答えた。

「………なるほど………確かに現クロスベル市長の縁者がメンフィル皇家――しかもリウイ陛下に嫁ぐなんて事が世間に知れ渡ったら、クロスベルの状況も大きく変わりますね……だから、伏せる事にしたんですか?」

「ええ。公にすればお祖父さまはメンフィル帝国という後ろ盾を得て、カルバード、エレボニアの両国の圧力に対抗できるのですが、お祖父さま自身、それをよしとしませんでした。……お祖父さま自身、そのやり方をよしとしないのもありますが、嫁ぎ先であるリウイ達に迷惑をかけたくないという親心があったのかもしれません。」

「そうだったのですか………ヘンリー市長も、アリシア女王陛下のような素晴らしい為政者なのですね。」

「ええ。私にとって自慢
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