外伝〜祝賀会の夜〜中篇
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今の私は”皇女”なんだから、似合っていないと恰好が着かないわ。」
「俺は”生前”のカリンでも似合っていると思うぞ?」
「もう、レーヴェったら……」
「(……2人とも、以前以上に親しくなっているな……この様子なら近い内、結婚する日が近いかもしれないな……)……そういえば、レーヴェを祝賀会に呼ぶなんて、アリシア女王陛下も思い切った事をしたね。」
2人の様子を微笑ましい様子で見ていたヨシュアはある事を思い出して、言った。
「……ああ。本来なら牢屋に入っていてもおかしくないはずなのに、最後の戦いでは手を貸したという理由で俺にも招待状が来たのは正直、驚いた。……俺の罪状の事といい、アリシア女王の慈悲には恐れ入る。」
ヨシュアの言葉にレーヴェは静かに答えた。
「”一定期間の世界追放”。そして追放されている間は異世界の国である私達、メンフィルがレーヴェを預かる事……ね。罪としては最高の罪かもしれないけど、私としてはレーヴェが以前のように近くにいるから嬉しいわ。」
「………まあ、”覇王”達からは厳しい目で見られているがな……」
嬉しそうな表情をしているプリネにレーヴェは苦笑しながら言った。
「ハハ……今の姉さんはリウイ陛下達の娘――メンフィル皇女……しかもあの”姫君の中の姫君”だからね。色々苦労するかもしれないけど、僕は応援しているよ、レーヴェ。」
「……そうか。」
ヨシュアの言葉にレーヴェは静かな笑みを浮かべて頷いた。
「そういえば、ヨシュア。私のドレス姿を褒めてくれたようだけど、あなたはもう着ないの?」
「え”!?な、何を言っているの、姉さん。」
プリネの言葉を聞いたヨシュアは驚いた後、焦った様子で尋ねた。
「あら……忘れたのですか、”ヨシュアさん”。私はあなたの姉――”カリン”であり、メンフィル皇女――”プリネ”でもあるんですよ?だから、”プリネ”の時の思い出――学園祭でのヨシュアのセシリア姫の姿も勿論、覚えているわよ?フフ、あの時のヨシュアのドレス姿……凄く似合っていたわ♪また、着てくれないかしら?」
ヨシュアの様子を見たプリネは微笑みながら答えた。
「ね、姉さん……!それは勘弁して……!僕にとっては二度と思い出したくない出来事なんだから……」
プリネの言葉を聞いたヨシュアは焦りながら言った後、溜息を吐いた。
「フッ。その割には役にはまっていたと思うがな。」
「レーヴェ!?まさか、見ていたの!?劇が始まる前、レーヴェの気配を一瞬感じたけど……」
「ああ。最も俺は気配を最大限に消していたから、劇をしているお前では気付かなかったがな……まあ、”覇王”には気付かれたが。」
「そ、そんな……姉さんだけで
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