外伝〜祝賀会の夜〜中篇
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埋めてやらねぇとな……」
お礼を言うヨシュアにジンは笑って答えた後、寂しい笑みを浮かべて答えた。
「……まさかヴァルターがメンフィル軍の闇討ちによる最後を遂げるとは思いませんでした。……確か話によるとヴァルターは猟兵を装ったメンフィル兵に誘導されて……」
「………その後”覇王の狼”――ルース将軍が麻痺毒を塗った矢をヴァルターが油断している隙を狙って、ヴァルターに命中させ、ヴァルターの戦闘力を奪い、そして部下達に止めを刺させた……と聞いている。同じ”武人”として戦う事もできずに討ち取られたヴァルターが哀れと思ったよ……」
「……あの、ジンさん。メンフィルの事は恨んでいるんですか?」
遠い目をしているジンにヨシュアは言い辛そうな表情で尋ねた。
「いや………ヴァルターは”結社”の”執行者”。メンフィルは”結社”を敵対視しているから、これもヴァルターの運命と思っているよ。敵将を味方に被害もなく討ち取るのには効果的な作戦だしな………もしかしたら、いつかメンフィル軍に討ち取られる日が来るかもしれないとも思っていたし……な。」
「……ジンさん………」
そしてヨシュアはジンから静かに離れ、女王やユリアにミュラー、エレボニア、カルバード大使に挨拶をした後、ケビンに話しかけた。
「……ケビンさん?まだリベールにいらしたんですか。」
「ああ、ヨシュア君もお呼ばれしとったんか。……どう、楽しんどる?オレの経験上、こーゆうトコではたらふく食っとかな後悔するで?」
不思議そうな表情で尋ねてきたヨシュアにケビンは笑顔で尋ねた。
「……ケビンさん、ありがとうございました。もしケビンさんがリベールを訪れていなかったら……僕は………」
「ああ、気にせんでええよ。オレのしたことなんて、ほんの些細なことやからね。……見たとこ顔色もええし、後遺症も収まったみたいや。恩とかそんなんは、もう忘れてくれてええよ。」
静かな表情でお礼を言うヨシュアにケビンは苦笑しながら答えた。
「………ケビンさん、もしかして貴方は………」
そしてヨシュアは言い辛そうな表情で何かを言いかけたが
「………ヨシュア君。オレはそろそろ、帰らなあかんけど……またどこかで、会えたらええな。」
ケビンが続きを制するように静かな表情で言った。
「……ええ、そうですね。」
ケビンの答えを聞いたヨシュアは静かな笑みで頷いた。そしてヨシュアは今度はミントとツーヤに近づいた。
「あ、パパ!」
「お久しりぶりです、ヨシュアさん。」
「久しぶり、ツーヤ。相変わらずミントとは仲がいいね。」
ヨシュアに気付いたミントは嬉しそうな表情をし、ミントと同じように胸元を開いた青と黒を基調としたドレスを
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