外伝〜祝賀会の夜〜中篇
[11/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
を巡らして、戦争を仕掛け他国に侵略し、そして侵略した国の宝や財産を根こそぎ奪い、王族達は処刑、そして民を奴隷として扱い、さらには侵略した国や攫ってきた姫君を魔術の実験として犯していた最悪の”暴君”よ。」
「…………………………」
セオビットの説明を聞いたヨシュアは信じらない表情で黙っていた。
「……母――シルフィエッタ・ルアシアは真偽は定かではないけどイグナートが納める国、”ザルフ・グレイス”に戦を仕掛けたエルフ国――”ルア・グレイスメイル”の姫君で、戦で敗北した祖国を守る為、シルフィエッタは父の元に来て、父の魔術の研究の為に犯されていたのよ。……で、その結果孕んで産んだのが私という訳。」
そしてセオビットは皮肉気に笑って説明をし終えた。
「えっと………ゴメン……君の出生がそんな壮絶とは知らず、安易に聞いちゃったみたいで………」
「ふふっ……別に気にする必要はないわ。以前の私はそんなの全然気にしていなかったし……」
「……じゃあ、”今の”セオビットさんは両親の事はどう思っているんですか?」
謝るヨシュアにセオビットは口元に笑みを浮かべて答えたが、リタがある事を尋ねた。
「ふふっ……痛い所をついて来るわね………そうね………父の事は振り向いてもらう為にいくら努力しても無駄だとわかったし今の私にはリウイ様がいるからもう、どうでもいいわ。今思えば、なんであんな男に振り向いてもらうために努力していたのか、今の私には過去の私を理解できないくらいよ……逆に今まで蔑ろにして来た母――シルフィエッタがもし今も生きているのなら今まで邪険にしていたことを謝って……シルフィエッタ――”母様”自身が許してくれるのなら、本当の”母娘”として接したいわね……今思えば、母様は憎んでいる男に無理やり犯され、孕んで嫌々産んだ娘である私に対して、憎しみの言葉を一つもぶつけずに一応親らしい事をしていたし………」
「………………」
「セオビットさん………」
寂しげな笑みを浮かべているセオビットに2人はかける言葉もなく、セオビットを見ていた。そしてヨシュアは静かに離れ、カーリアン達の元に向かった。
「あら、ヨシュアじゃない♪どうしたのかしら?」
「こんばんは、カーリアンさん、大将軍。今は挨拶回りをしている所です。」
「そう。……その謙虚さの一部でも見習ってくれないかしら?」
ヨシュアの答えを聞いたファーミシルスは頷いた後、嘲笑を浮かべてカーリアンを見た。
「ちょっと……誰の事を言っているのかしら?」
「フン。そんな事もわからないなんて、所詮ただの戦闘にしか役にたたない馬鹿ね。」
「なんですって〜?」
ファーミシルスの言葉を聞いたカーリアンはファーミシルスを睨んだが、ある事を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ