第125話
[7/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
件は彼にとって彼の人生を大きく変える事になった件ですので、それを本人の許可なく口にするわけにはいきません。」
「中将………」
「…………」
そして冷静な表情で答えたジェイドをナタリアは辛そうな表情で見つめ、バダックは目を伏せて黙り込んでいた。
「わかりました………それと最後に一つ。二人の件とは関係ないけどオレからも質問があります。アニスちゃん、一つ聞いてもええかな?」
「へ……わたし?」
ケビンに訊ねられたアニスは不思議そうな表情をした。
「さっきアリエッタさんとは敵同士って説明やったけど……アニスちゃんはアリエッタさんと姉妹の関係やったのに殺し合ったんか?」
「ハ?アリエッタがわたしと姉妹の関係って……何それ。わたしとアリエッタは家族の関係じゃないし、そもそもわたしは一人っ子だよ。」
「へ……でも、アリエッタさんのファミリーネームはアニスちゃんと同じ”タトリン”やねんけど。」
自分の疑問に心底不思議そうな表情で答えたアニスの答えを聞いたケビンは呆けた表情で指摘した。
「ハアッ!?何でアリエッタがわたしのファミリーネームを名乗っているのよ〜!?」
「いや、それをオレに言われてもわからんねんけど。」
声を上げて自分を睨むアニスの指摘にケビンは疲れた表情で答え
「案外彼女なりのアニスへの”仕返し”かもしれませんねぇ。」
「うわっ、根暗ッタなら本当にありえるかも。わたし達のファミリーネームをわたし達に金も払わず使っているなんて……もし根暗ッタが巻き込まれていて、あいつが解放されたらファミリーネーム代と勝手に人のファミリーネームを使った賠償金を請求してやる。」
ジェイドの推測に同意した後意味ありげな笑みを浮かべて呟いたアニスの言葉を聞いたケビン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「全くもう……そのがめつい性格、いい加減何とかなりませんの?」
「貴女のせいでローレライ教団や神託の盾が誤解されたらどうするのよ……」
ケビン達の反応を見たナタリアはジト目でアニスを見つめ、ティアは呆れた表情で頭を抱えてアニスに指摘した。
「まあ、アニスですから無理でしょうねぇ。それにしてもイオン様がケビン神父達―――”星杯騎士団”という組織の幹部の一人である事にも驚きましたが、あのルークが仕事に就いている事の方の驚きが大きいですよねぇ。」
「確かにそうですよねぇ?”昔のルーク”を知っているわたし達からしたら、あのルークが真っ当な仕事に就職しているなんて天地がひっくり返ってもありえないって思えるくらいの出来事ですよねぇ?」
「フッ、確かに以前の奴を知る者達からすれば普通はそう思うな。」
それぞれからかいの表情をしているジ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ