第125話
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しない限り……万に一つの勝ち目もなかったからね。なるべく相手を傷付けずに無力化することを優先する……。父さんに教わった遊撃士の心得が役に立ったよ。」
はしゃいでいるエステルにヨシュアは立ち上がって苦笑しながら答えた。
「そっか……」
「なるほどな……。”教授”に仕込まれた技術と”剣聖”から教わった心得……その2つを使いこなせば俺が敗れるのも道理か……」
「レーヴェ……」
「………………………………。俺は人という存在を試すために”身喰らう蛇”に協力していた。その答えの一つを出した以上、もはや協力する義理はなくなった。そろそろ……抜ける頃合いかもしれないな。」
「あ……!」
レーヴェの答えを聞いたヨシュアはいきなりレーヴェに抱きついた。
「良かった……本当に良かった!……レーヴェが……レーヴェが戻って来てくれた!」
「お、おい……」
自分に抱きついて嬉しそうに言うヨシュアにレーヴェは戸惑った。
「父さんに引き取られてからもずっと気にかかっていたんだ……。……声や顔は思い出せるけど誰なのかぜんぜん思い出せなくて……。やっと思い出せたと思ったら……敵として立ち塞がっていて……。……ずっと……不安だったんだ……」
「そうか……」
「あ、あの〜……」
ヨシュアとレーヴェの会話を聞いていたエステルは戸惑いながら声をかけようとした。
(やれやれ……。マセてても、まだまだ甘えたい盛りのガキってところか。)
(そ、そうなのかなぁ?)
アガットの小声の言葉にエステルは首を傾げ
(な、なんだか………凄く仲がいいんですね………うらやましい…………)
(ちょっと、クローゼ………そこで顔を赤らめないでよ………)
さらにクローゼの小声の言葉にはエステルは顔を赤らめ
(ああっ、ボクのヨシュア君が他の男にあんな風に甘えて………ボクのシャイな男心はジェラシーでバーニングさっ。)
(あんたはまぜっ返すなあっ!)
オリビエの小声の言葉を聞いたエステルはオリビエに怒った。
「ご、ごめんエステル……何だかはしゃいじゃって……。まだ何も解決してないのに……」
「ヨシュア……。もう、そんなことでいちいち謝らなくていいわよ。久しぶりの仲直りなんでしょ?いっぱいお兄さんに甘えなくちゃ!」
「あ、甘えるって……」
「フフ……。エステル・ブライト。……お前には感謝しなくてはな。」
「ふえっ……!?」
レーヴェの言葉を聞いたエステルは驚いてレーヴェを見た。
「ヨシュアの事……。俺には出来なかったことを軽々とやってのけたのだから。そして、様々な者たちを……あげくの果てにはあの”剣皇”達をも導いてここまで辿り着いた……。フフ……本当に
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