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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第一部〜灰色の戦記〜 第9話
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付き合わせてもらうわ。いいかげんエマとも合流する必要があるし。」

ルシア夫人とエリゼの頼みにリィンの協力者たちはそれぞれ力強く頷いた。



「ああ、ありがとう。しばらくの間よろしく頼む。それじゃあみんな、そろそろ行こうか。」

「っと、ちょっと待ってくれ。エリゼお嬢さんに一つだけ聞きたい事があるんだ。」

「へ……」

「トヴァルさん?」

「私に……ですか?」

出発を遅らせたトヴァルの言葉を聞いたリィンは呆け、セレーネは首を傾げ、エリゼは目を丸くした。



「ああ、”常にメンフィル帝国の皇族の傍にいる”エリゼお嬢さんにしかわからない事だ。」

「!それは…………」

「…………メンフィル帝国領であるユミル襲撃の報を受けた”メンフィル帝国の動き”ですか。」

「まあ、自国領が襲撃された上に領主夫婦に危害を加えられた事やあの娘―――エリスが誘拐された事に絶対黙っていないでしょうね。」

「……………………」

トヴァルの説明を聞いたリィンは血相を変え、セレーネは静かな表情で呟き、セリーヌは淡々と呟き、ルシア夫人は複雑そうな表情で黙り込んでいた。



「…………ユミル襲撃の報を受けた際、リフィアはシルヴァン陛下達と共に食事を取っておられました。シルヴァン陛下とカミーリ皇妃はそれぞれ厳しい表情で黙ってエクリア様の報告を黙って聞いておられ…………報告を聞き終えたリフィアは、声を荒げて相当怒っていました。」

「あのリフィア殿下が…………」

「ちょっと想像できませんわよね……?」

「……まさかとは思うが、メンフィル帝国は貴族連合―――いや、”エレボニア帝国との開戦”に向けてもう動き出しているのか?」

エリゼの話を聞いたリィンは信じられない表情をし、セレーネは戸惑い、トヴァルは厳しい表情で尋ねた。



「……リウイ陛下の話ではまずグランセルのエレボニア帝国大使館に今回の件を厳重に抗議し、ユミル襲撃の慰謝料並びに賠償金、エリスの返還やエリス達を誘拐した下手人の身柄の引き渡しを要求すると仰っていました。もしその要求に貴族連合―――いえ、”エレボニア帝国”が応えれば”最悪の事態”には陥らないとは思うのですが……」

「その要求に応えなかった時は”最悪の事態”―――開戦って事か…………」

「―――恐らくは。少なくともメンフィル帝国が一番求めている誘拐されたメンフィルの民―――エリスの返還を実行しない限り、例えエレボニア帝国が他の要求に応えても無駄でしょうね。」

厳しい表情をしているトヴァルの推測にエリゼは静かに頷き

「……エリゼ、戦争だけは何とか避けるようにリフィア殿下に進言してもらえませんか?確かに今回の襲撃の件でエレボニア帝国……いえ、貴族連合
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