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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第232話 オリジナル・ソードスキル
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スプリガン》が得意とする幻術魔法を使っているかの様に、意識の外から、剣聖が飛び出してきたのだ。

 咄嗟に、足を踏ん張り、ブレーキをかけると同時に、その剣聖、ランの剣を受け止めようとするのだが……、ランの剣も、赤茶色の輝きを放っていた。

 即ち、ソードスキルの合図だ。

 アスナも、レイナも 共に狙われている。2人共、まさに王手の一撃を受けようとしていた。

 その後、アスナの方――……ユウキのソードスキルが発動。

「はああぁぁぁっ!!」

 この試合で初めてであろう凛とした気合を発するユウキ。
 硬直されている状態のアスナだが、仮に、自由に動けていたとしても、恐ろしいまでの速度で繰り出される直突きは、回避する事が出来なかっただろう。 アスナの左肩から斜め右したへと息もつかせぬ五連撃が放たれる。
 

 そして、踏ん張って、止まり、ランの一撃を何とか あのユウキがした様に 弾く、若しくは少しでも回避しようと目を見開いていたレイナだったのだが、その、ランは また視界から消えてしまっていた。

 いや、今度はしっかりと目で追いかけた。

 力強く大地を蹴り、跳躍したいたのだ。頭上から振り下ろされるソードスキル。それは、発動の当初は、赤茶色を纏っている剣だった筈なのに――まるで、燃えているかの様に、茶色の部分を赤が飲み込み、更に頭上からくる事で、まるで燃えているかの様な感覚に見舞われた。……そう、この層、この小島にも降り注いでいる《太陽》の様な色を感じ取れたのだ。

「はああぁぁぁっ!!」

 戦いの最中でも、何処か気品さと優雅さを併せ持っていたランだったが、その印象は全て、この凛とした気合の声。いや、裂帛、と表現していい気合を訊き、その印象は消失した。燃える様な剣技は、剣を盾にする様に構えた隙間を穿ち続ける高速の突き。

 弾こうにも、あまりにも早すぎる為、剣で受ける事が出来ない。左肩口から右回りに円を描く様に、突きを放たれ続け、その数が5を過ぎた所で、レイナは防御姿勢をやめた。


 アスナもレイナも、殆ど同じ、同時だった。


 急速に減少し続けるHPゲージを見て、そして 最早回避する事は不可能と思える神速の技。

――それは、現存するどの片手直剣スキルにも当てはまらない技。

 即ち、《オリジナル・ソードスキル(OSS)》を見て、覚悟を決めた。

 無駄に逃げ動作をして、背中を斬られるくらいなら、僅かな可能性に賭けた方がいい。いや、逃げるなんて、剣士としてのプライドが許さなかった。


――このまま……。


 全ての意志、力をアスナとレイナは、其々 レイピアに込める。


――このまま、やられるものか!!


 アスナとレイナは、同じく2人の5発目の
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