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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第七十三話 第三次ティアマト会戦(その2)
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かなりの物になるに違いない。

しかし、やらなければ両翼は壊滅し、自由になった敵はこちらを包囲殲滅しようとするだろう。こちらが援護したくとも正面の敵に押し込まれている現状では不可能だ。おまけに第三、第九の両艦隊は余りに敵陣に踏み込みすぎた……。

味方は右翼、中央、左翼の連携が取れなくなっている。最初からこれが狙いだったのか。敵は優勢にあると思わせつつ、各個撃破の機会を伺っていたのだ。そして、両翼は今各個撃破の危機にある。同盟軍に残された時間は短い……。

「提督、ご決断ください!」
ドーソン提督は、顔を引き攣らせたまま戦況と私を交互に見た。早く決断してくれ。
「……第三、第九艦隊に後退命令をだせ……」
震えを帯びた搾り出すような声だった。

なんとかこれで各個撃破の危機は免れるかも知れない。しかしまだ包囲殲滅の危機は残っている。同盟軍にとっては長く辛い時間が続きそうだ……。





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