第114話
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尋ねた。
「……それは我が軍の機密となりますので、私からはこの場で申せません。」
「へ?けど、その重要作戦の会議とやらにあたし達が出席したら、クローゼ達にも伝えるつもりよ?」
「……構いません。あくまで我等メンフィル軍の兵達が伝えてはいけない事になっておりますので。……”モルテニア”の出入り口付近に案内の兵がいますので準備が出来たら”モルテニア”に向かって下さい。」
「あ、うん。わかったわ。」
「……それでは失礼します。」
エステルの返事を聞いたメンフィル兵はブリッジから出て行った。
「……それにしてもメンフィルはこの状況で一体何をしようとしているのでしょうか……?」
「そんなのリウイ達に聞いてみないとわからないわ。全く……せめて王族のクローゼやオリビエも参加させればいいのにね。」
「…………………………」
クローゼの疑問にエステルは溜息を吐いて答え、ヨシュアは真剣な表情で考え込んでいた。
「ねえ……さっきから気になったんだけど、そのノーテンキ娘がメンフィルの貴族だとか、一体どういう話?」
一方エステルとミントの事情を知らないジョゼットはヨシュアに尋ねた。
「……詳しい事は今は省くけど、エステルとそれとミントっていうエステルの義理の娘なんだけど……2人はメンフィルの貴族になったんだ。」
「はあっ!?」
「ふふ〜ん、驚いた?しかもあたしは”侯爵”の爵位を貰っているわよ♪」
ヨシュアの話を聞いて驚いているジョゼットにエステルは得意げな表情で言った。
「なっ!?あ、あははは!相変わらずノーテンキな女だね!あんたみたいなガサツな女が貴族になれる訳ないし、しかも”侯爵”なんて位を貰えるわけないでしょ?」
「ムカッ!そこまで言うなら見せてあげるわ!」
ジョゼットの言葉に怒ったエステルはブリッジから出て行き、空き室で貴族の服に着替えて、ブリッジに戻って来た。
「な、な、な………!」
貴族姿のエステルを見たジョゼットは驚きのあまり口をパクパクさせた。
「フフ、何を驚いているのですか?ジョゼット”さん”。」
そしてエステルは上品に笑いながら言った。
「ジョ、ジョゼット”さん”〜!?あ、あんた一体どうしちゃった訳!?」
「どうしたも何も、本来の私を見せてあげたのですよ?」
「嘘言うんじゃないよ!絶対に演技だろ、その口調!」
「まあ……見抜かれるとは思いませんでしたけど、よりにもよって最初に出会った時、私のように演技をしていたジョゼットさんに指摘される筋合いはありませんわ。」
「うぐっ!」
挑戦的な笑みを浮かべたエステルの指摘にジョゼットは唸った。
「ジョゼット……信じられないのはわ
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