第109話(8章終了)
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た。では、ヨシュアさん。浮遊都市で。」
「あ………」
リウイ達と共に行くプリネをヨシュアは名残惜しそうな表情で見つめていた。
「?どうしたの、ヨシュア?」
ヨシュアの様子に気付いたエステルは首を傾げて尋ねた。
「……何でもない。僕達も行こうか、エステル。」
「うん。(あっちゃ〜……もしかしてタイミングが悪い時に話しかけちゃったかな〜……)」
内心自分の行動を少し後悔していたエステルだったが、顔には出さずヨシュアと共にアルセイユに向かった。そしてアルセイユとモルテニアは同時に離陸し、そして浮遊都市に向かって飛び去った。
「………………………………」
「いいのか……カシウス?そんなに心配ならば行っても良かったのだぞ?」
浮遊都市に向かって行くアルセイユとモルテニアを見送っているカシウスにモルガンは言った。
「いや、いいんです。例のワイスマンという男……。思っていた以上に危険極まりない。私が同行していた場合、恐らく手段を選ばないでしょう。」
「確実に抹殺してくるか……。……やれやれ。お前も随分買われたものだな。リウイ皇帝陛下達より警戒されているとは。」
「まったく、えらい迷惑ですよ。ですが、逆にそこに付け入る隙が出てくるでしょう。……それにリウイ殿を含めたメンフィルの名のある将が勢ぞろいしている上、かなりの数のメンフィル兵達を連れて行ってるようですから、大丈夫でしょう。」
モルガンの言葉にカシウスは溜息を吐いて答えた。
「虚実入り混じった読み合いか……。まあ、敵もさすがに”覇王”達が来る事は予想外だろうな。……”鉄血宰相”の方はどうだ?」
「あちらもあちらでやっかいな御仁ですが……。まあ、こちらがこれ以上隙を見せなければ大丈夫でしょう。」
「ふむ、そうか……。全ては”アルセイユ”とリウイ皇帝陛下の一行にかかっているというわけだな……」
「ええ……」
モルガンの言葉に頷いたカシウスは空を見上げた。
(……女神達よ……。あの子たちの足元をどうか照らし出してくれ……。この大いなる空の下……自らの道を見つけられるように。)
そしてカシウスは心の中で祈った…………
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