第109話(8章終了)
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都市を目指すわけだね?」
「それを決めるのは”アルセイユ”を所有するリベール王家になりますな。姫殿下……どうかご決断を。」
オリビエに尋ねられたカシウスはクローゼを見た。
「……分かりました。これより”アルセイユ”はヴァレリア湖上に現れた古代の浮遊都市へと向かいます。ユリア大尉、発進の準備を。」
「了解しました!」
クローゼの指示に敬礼をして答えたユリアは一足早くアルセイユに向かった。
「そして遊撃士の皆さん……。どうか窮地にあるリベールに皆さんの力をお貸しください。恐らく、この件に関しては最後の依頼になると思います。」
「ふふ……そうね。」
「ま、答えは決まっているようなもんだが……」
「ここはひとつ代表者に答えてもらうとしようか。」
「賛成〜!」
「ん……代表者?」
クローゼの話を聞き、シェラザード達の会話を聞いたエステルは首を傾げた。
「あのな……エステル。お前の事に決まってるだろ?」
「ええっ!?」
アガットの指摘を聞いたエステルは驚いた。
「ふふ……何を面食らってるんだか。確かに、それぞれ個人的な因縁は持っているけれど……。でも、何だかんだ言ってあたしたちは皆、あんたの旅に付き合わされたようなものよ。」
「その意味では、エステル。お前さんは間違いなく俺たちのリーダーってわけさ。」
「あ、あうあう……」
シェラザードとジンの話を聞いたエステルは緊張して、口をパクパクさせた。
「………栄冠式の時はあれだけ堂々としていたのに、何故、今更そこまで緊張するのかがわからんな。」
「やれやれ……。まだ荷が重いんじゃないか?」
エステルの様子を見たリウイとカシウスは呆れた表情で答えた。
「……そんな事はないよ。どんな時もエステルは前向きに、決して希望を諦めずにいてくれた。その輝きはどんな時でも僕を―――僕たちを導いてくれた。だから……エステルじゃなきゃ駄目なんだ。」
「ちょ、ちょっとヨシュア!」
「えへへ……お姉ちゃん、真っ赤だよ?」
「恥ずかしがることはありませんよ、エステルさん。自分の思いを言えばいいだけなのですから。」
「〜〜っ〜〜〜〜。あーもう、分かったわよ!クローゼの依頼……つつしんで請けさせてもらうわ!必ずや、あの浮遊都市にある《輝く環》を見つけ出してこの事態を解決してみせるから!」
ヨシュアとティータ、イリーナの言葉を聞いて恥ずかしがったエステルは気を取り直した後、答えた。
「ふふ……よろしくお願いしますね。」
「やれやれ……何とか話がまとまったか。これで俺もようやく司令部に戻ることができる。」
「父さん……やっぱり付いてきてくれないんだ?」
カシウス
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