第109話(8章終了)
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思っていた以上に時間がかかってしまってのう。じゃが、皆無事で良かったわい。」
「そ、そういや……。どうしてアルセイユが空を飛んでやがるんだよ!?」
呑気に語る博士にアガットは尋ねた。
「ひょっとして……『零力場発生器』の大型版なの?」
「うむ、その通りじゃ。お前さんたちに渡したのは大型版を開発するために試作したプロトタイプでな。今までアルセイユに閉じこもってようやく完成にこぎつけたんじゃ。」
ティータに尋ねられた博士は頷いて答えた。
「そうだったんですか……」
「要するに、何もかもが父さんの差し金だったわけね?」
「人聞きの悪いことを言うな。俺はただ、皆が動きやすいようにお膳立てをしただけにすぎんさ。お前たちも自分自身の意志で今まで行動してきたんだろう?」
「そ、それはそうだけど……。そういえば、ケビンさんがどうしてここにいるわけ?」
カシウスに指摘されたエステルは頷いた後、ケビンを見て尋ねた。
「ああ、ぶっちゃけ大聖堂に騎士団本部からの連絡が届いてな。”輝く環”がどういう物で、どうすれば災厄を抑えられるか大体のところが分かってきたんや。それをカシウスさんに話してたらこんな所まで付き合わされてな。」
「ええっ!?」
「”輝く環”の正体……ですか?」
ケビンの説明を聞いたエステルは驚き、ヨシュアは真剣な表情で尋ねた。
「ああ……。”輝く環”っちゅうのはあの浮遊都市そのものやない。都市全体に導力を行き届かせてコントロールする古代遺物らしい。そして、その端末があの”ゴスペル”だったわけや。」
「都市をコントロールする古代遺物……」
「で、でもどうしてそんな物が導力停止現象を?」
「これは推測やけど……”環”は外界に存在する異物を排除する働きを備えてるらしい。この場合、異物っちゅうんは現代に造られた新たな導力器―――すなわちオーブメントってことや。」
「影響範囲内にある異物をことごとく無力化する……。いわば防衛機構といったところか。」
「その可能性は高いじゃろう。そしてそれが本当なら一条の光明が見えてくる。あの巨大さゆえ、都市そのものをどうにかするのは困難じゃが……。都市のどこかにあるという”環”の本体さえ発見できれば対策の立てようもあるはずじゃ。」
ケビンの説明を補足するようにジンが話し、博士も頷いて言った。
「なるほど……そういうことですか。」
「本体を叩いて全てを無力化するというわけですね。」
「た、確かに光明かも……」
博士の説明を聞いたヨシュアとリタは納得した表情で頷き、エステルも頷いた。
「ふむ、いい感じで最終目的が定まってきたようじゃないか。それでは早速、”アルセイユ”であの浮遊
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