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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(SC篇)
第108話
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らどう見ても庶民の娘でしかないようだ。で、何者なのだね?」

「言っておくが俺もお前の顔は知らんぞ。」

「……上等じゃない。あくまでシラを切るわけね。そっちがそのつもりならあたしだって考えがあるわよ?(特にリウイ!あんたはあたしが爵位をもらった瞬間を見ていて、あたしが”メンフィル貴族”って事を知っているくせに………!後で覚えてなさい〜!……けど、今メンフィル貴族として名乗っても、誤魔化されそうね……だったら、”遊撃士”として名乗り上げるだけ!)」

「ほう……?」

「……何を言うつもりだ?」

怒りを抑えた風に語ったエステルの言葉を聞いたオリヴァルトとリウイは興味深そうな表情でエステルを見た。



「あたしの名前はエステル・ブライト!リベール遊撃士協会に所属するA級遊撃士よ!あくまで中立の立場からこの問題に介入させてもらうわ!」

「エステルさん……」

「ほう……遊撃士だったのか。(A級遊撃士といえば大陸でも有数の遊撃士じゃないか。フフ……エステル君もやるものじゃないか。)」

「………(この短期間でA級にまで上り詰めるとは………血は争えんという事か。この様子ならS級になる日が近いのかもしれないな………)中立の立場からというがこの状況で何をするつもりだ?」

エステルの言葉を聞いたクローゼは驚いてエステルを見つめ、オリヴァルトは心の中で笑っていたが表情に出さずに答え、同じく心の中で感心していたリウイは尋ねた。

「あの浮遊都市がリベールの兵器じゃないことをここではっきりと宣言するわ!『支える籠手』の紋章に賭けて!」

「ほう……大きく出たものだ。確かに遊撃士協会の発言には無視できぬ影響力があるが……。果たしてその宣言にどれだけの根拠があるのかね?」

エステルの宣言を聞いたオリヴァルトは感心した様子で答えた後、尋ねた。

「根拠も何も、あたし達がこの目で見てきたことだもの。浮遊都市を出現させたのは今もリベールで暗躍している”身喰らう蛇”という結社よ。あたし達は、王国軍として彼らの陰謀を止めるために戦ってきた。何だったら、詳細な報告書を帝国政府に提出したっていいわ。」

「ふむ……。そのように言われては少々考えざるをえないが……。どうやら肝心な事が抜け落ちているのではないかな?」

「え……」

堂々と語ったエステルだったがオリヴァルトの指摘の言葉を聞き、驚いた。

「仮にその結社とやらが犯人だったとして……この異常現象を止める方法が果たして君たちにあるのかね?」

「そ、それは……」

オリヴァルトの疑問にエステルは答えられず、黙ってしまった。

「ないのであれば、我々としてもてをこまねいているつもりはない。幸い、蒸気戦車に搭載しているのは火薬式の大砲でね。あの
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