第34話
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でライフゲイン系が乗った時の最終ライフとか、薔薇とルートを立てた時の攻撃力計算とか」
「初心者が陥りやすいミスはカードを破壊するだけではカードの効果は発動したままとか、後出しと先出しの際の判定の違い、レベルとランクの違い、対象をとるとらないの違い、効果とコストの違い」
「『なにぃ!?発動したカードをサイクロンで破壊したのだから効果は不発ではないのか!?』『なにぃ!?アルティメット・ファルコンは他のカードの効果を受け付けないのだからスキドレ発動下で出しても効果を使えるのではないのか!?』『なにぃ!?レベルがないのだからレベルは0ではないのか!?』『なにぃ!?トリシューラはカードを選択しているのだから対象をとる効果ではないのか!?』『なにぃ!?カードガンナーの効果は無効になっているのだからデッキからカードを墓地に送ることはできないのではないのか!?』」
「今のが初心者が間違えやすいミスの例だな。セリフから分かる通り『ルールは一見複雑そうに見えて複雑だぜ』だな。小学生だと混乱必須。大人でも間違えることが多々有る。公式サイトよりもwikiを見ろが常識だからな」
受け取ったコーヒーをすすりながらロキたちの様子を見る。既に4日経過しているが、諦めずに頑張っている。だが、絶対に攻撃がこちらまで届くことはない。なにせ、籠城してると見せかけて既に逃げ出してるからな。今は、屋敷に戻ってオレの部屋に篭っている。オーディンの糞爺は早く帰って欲しいものだ。テレビの向こう側で頑張っているロキたちのスタミナに呆れる。
「そういえば、白音から聞いたんだけど、あのお付きの戦乙女、研究室の本の写本をやってるみたいだけどいいの?」
「見られて困るようなものは片付けてあるから問題はないな。というか、冥界の本屋で普通に買えるのにな」
「売れてないんだっけ?」
「これがもうほとんど売れなくて。自費出版だけど懐に痛くも痒くもないから次々出してるしな。ソーナ・シトリーの学校に協力した際には教材に指定してやる」
「考えがセコイにゃ〜」
「勝てば官軍、負ければ賊軍、最終的に勝てばいいんだよ」
「後ろに向かって全速前進っす。相手が隙を見せたら回れ右」
「トリックだよ」
「もっかい回れ右っす」
「ふはは、弾幕だ」
「弾幕濃いっすよ、なにやってんすか」
「はいはい、ネタの応酬合戦はそこまで。そろそろロキを処理しちゃいなさいよ」
久遠に止められたので渋々ロキを仕留めにかかる。
「ミッテ、よく見ておけ。この領域が超一流だ。術式変換、狂乱屈折!!」
次の瞬間、画面の向こうでロキたちが一瞬にして粉々のバラバラの無残な姿に成り果てる。それを見て、ミッテと久遠が唖然とする。しばらくしてようやくミッテが復帰する。
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