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緋弾のアリア-諧調の担い手-
after days
第二話
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そこまで柔ではない。冗談めかして言っているが、時切なりの心配をしてくれている。

うん、時切マジツンデレ。
きっと化身化出来る様な高位な神剣であれば、その容姿は貧乳系ツインテ娘一択だろう。


「……時夜、何か良からぬ事を考えなかったかしら?」

「…ううん、気のせいだと思うよ」

「……まぁ、いいけどね」


リアほどではないが、時切も俺と契約している為に、ある程度の事は互いに理解出来る。
故に、女の感という訳ではないが、内心見破られる事も多い。それなりの付き合いだ。

今回は口に出さなかったという事はバレてはいないだろう。

時切はどちらかと言うと、直感に任せて言葉を口にするタイプだ。
ズバズバと物を申して心に刺さる事もある。けれど、俺にとってはかけがえない支えの一人だ。

そうして、一冊手に取った重量感のある図鑑を携えてベッドに戻る。


「…さてと、あれは何ていう花なのかな」


そう口の中で呟く。本を開いて、パラパラ…とページを捲る。
そうしていると、時切が声を掛けてきた。


『それにしても、急にどうしたの?花の図鑑が欲しいだなんて』

「…うん、ちょっとね。気になる事があるんだよ」


探すのは、あの夢で、あの島で見た緋色の花だ。
それがどうも、頭から離れなかった。


「……文が持って来てくれたのは、白のガーベラ、花言葉は…希望か」


ページを捲っていると、文の持って来てくれた花が写真付きで記載されていた。

この図鑑はご丁寧に花言葉まで載っている。いや、他の図鑑もそうなのか。判断基準が解らない。
花なんかとは前世でも、そして今世でもあまり縁がなかった為に、勉強になる。

花瓶に活けられた白のガーベラに目を向ける。あのガーベラは文が昨日持ってきてくれたものだ。
……あの花にはそう言った意味合いが込められていたのか。

初めてお見舞いに来てくれた時も、同様のモノを持ってきてくれたと言う。

俺は三日の間昏睡状態に陥っていた。
あのガーベラは、文なりに俺の快気を願っての意が込められていただろう。


「さてと、探しますか」


無言で暫しの間、ページを捲る。その音だけが、静かに部屋に木霊する。


「……あった」


数分後、俺は目的の花を見つけた。多分これで間違いはない筈だ。
図鑑の写真に映るのは今も記憶に新しい、あの時に見た鮮烈な緋色の花。

その花の名前は―――


「―――アマリリス、か」


何故かは解らないが、緋色の彼女とその緋色の花が俺には関係なくはないと思った。
まるで切り離せない表裏の様に。

それよりもだ。あの場所で彼女に出会って、最後に緋色の少女は気になる事を俺に言い放
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